ココイチ「高級志向は考えていない」発言に「味は庶民的だが値段は高級」と皮肉の声

 カレーチェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」を運営する株式会社・壱番屋の葛原守社長は決算会見の中で、高級志向になっていると指摘されることについて「考えていない」と否定した。しかし、これにネット上では皮肉の声も見られる。

「ココイチでは昨年は6月と12月の2回、世界的な食材価格や資源・エネルギー価格の高騰を理由に値上げを実施したことで、トッピングやサイドメニューを合わせると1000円を超えるのが当たり前になりました。実際に同チェーンの2022年度の客単価は1018円と1人あたり1000円を超えており、この10年間でおよそ180円上がっていることから、《ココイチは味は庶民的だけど値段は高級》《とても気軽には利用できない》といった声も少なくないのです」(ネットライター)

 こうした声に対して6日の会見で葛原社長は、「(ココイチを)高級志向にもっていくことは、まったく考えていない」と高級路線に舵を切る方針はないことを明らかにし、「大衆的な街のカレー屋さんでありたい」と語った。ただ、値下げには否定的で、「他の飲食店でもランチが1000円を切ることは少なくなっている」と客単価1000円は決して高くないとの考えを示している。

「今年6月にエデンレッドジャパンが公開した『ビジネスパーソンのランチ実態調査』では、ランチ代平均額は400円という結果になっているので、1000円を超えるのが大衆的な街のカレー屋さんの価格かというと、やはりちょっとお高く感じてしまいますよね。しかし、値上げによってココイチに客離れが起きたかというと既存店客数が減ったのは一時的で、今年に入ってからはほとんどの月で昨年を上回っており、通期業績予想を上方修正するほど絶好調なのです。利用者の中には高いと思いつつも、それでもココイチが好きだから他を我慢しても利用するという人が少なくないのかもしれませんね」(経済ジャーナリスト)

 今後はさらに客単価が上がるかもしれない。

(小林洋三)

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