岡田阪神は大丈夫か? 現地時間8月23日のパドレス対マーリンズで、ロベルト・スアレスがリリーフとしてコールされた。しかし、ブルペンからマウンドに行く途中、審判団がスアレスに詰め寄り、いったん試合が中断した。
「審判団は彼の左手首に何かが付いていたと説明しています。スアレスは1球も投げずに退場処分となりました」(現地メディアスタッフ)
その後、スアレスに10試合の出場停止処分が下された。スアレスには反論する権利が与えられているが、発覚から丸1日が経った時点ではアクションは起こしていない。
「スアレスがマウンドに向かうと、審判団は待ってましたと言わんばかりに駆け寄っていきました」(前出・同)
スアレスは元阪神のクローザーだ。NPB時代の活躍が認められ、パドレスに好待遇で迎えられた経緯があるだけに、イヤな疑惑も掛けられている。「NPB時代からやっていたのでは?」と−−。
「不正行為が本当なら、試合球の違いが背景にあったと思われます。NPBとMLBの公式球は大きさも微妙に違い、NPB球のほうが革質がしっとりしていて投げやすいとされています。スアレスは阪神でブレイクした投手なので、MLB球に抵抗感があったのかもしれませんね」(米国人ライター)
スアレスは違反行為を否定し、「左手首に塗っていたのは粘着剤ではなく、日焼け止めだ」と現地メディアに説明していたそうだ。
気になるのは、同日の審判団の動き。スアレスがマウンドに行くのを待ち構えていたような雰囲気だったという。そして、左手首の“日焼け止め”を発見する前、審判団は耳たぶの後ろや後頭部も触って確かめていた。
こうした審判団の執拗な調査に、現地メディアスタッフがこう続ける。
「常習性も疑われています。おそらく過去にスアレスの投げたボールに何かが付着していたんでしょう。たとえば、投球がワンバウンドすると、捕手は新しいボールと交換しますよね。古いボールに何かがついていたとの報告があって、審判団に目をつけられていたのでは?」
また、スアレスの言う「日焼け止め」だが、同日の彼は長袖のアンダーシャツを着ていた。日焼け止めが本当に必要だったのかどうかも疑問だ。
「ない」と信じたいが、常習性が立証された場合、「いつからやっていたのか?」という聴取もされるだろう。阪神が巻き込まれなければ良いのだが…。
(飯山満/スポーツライター)