夏場に墓地や心霊スポットなどで肝試しを行う若者は多いが、実はトラブルも大変多く注意が必要だ。実際、警察が出動して逮捕されたというケースも珍しくない。
7月には三重県で廃校になった小学校に忍び込んだ17歳少年が逮捕。警察の調べに対し、「心霊スポットとして興味があった」と供述していたことが報じられている。
数多くの心霊スポット取材経験を持つ実話誌編集者は、「建造物の場合、不法侵入は刑法第130条の住居侵入罪で逮捕の対象となる。絶対にやめたほうがいい」と警告する。
「廃墟であっても同様です。近隣住民が通報することも多く、地元の警察もこの季節は重点的にパトロールをします。しかも、3年以下の懲役または10万円以下の罰金に科せられ、罪は決して軽くありません」(編集者)
しかも、場合によってはそれ以外の罪にも問われる可能性があるという。
「スプレーなどで落書きをすれば刑法260条の建造物損壊罪、ガラスを割ったり壁や備品を蹴ったりして壊せば同261条の器物損壊罪になります。また、たばこのポイ捨てなどが原因で火災となれば同116条の失火罪に問われ、より重い重過失失火罪になる可能性もあります」(同)
最近はユーチューブなどに心霊スポットや廃墟の探索動画も多数アップされているが、そのほとんどは土地の所有者に許可をもらっている。勝手に侵入して撮った映像や画像を動画サイトやSNSで公開した結果、警察に通報されてしまったケースは1つや2つどころではないとか。
「それでも夜間でも入場可能な墓地や寺社、森のように鬱蒼と茂った場所のある公園や散策路など肝試しのできそうな場所は意外とあります。また、心霊スポットとして有名なトンネルや橋も多いですが、こちらは歩道が整備されていないところも多く、通行する車両の邪魔になるのはオススメはできません。いずれも不法侵入でなくても『うるさい』と通報が入るだけで警察は現場に来るため、大騒ぎはしないことが鉄則です」(同)
肝試しをする際は、警察のお世話にならないようルールをきちんと守って楽しむようにしよう。