3月17日、ドナルド・トランプ前米大統領は凍結を解除された自身の「ユーチューブ」と「フェイスブック」に「I’M BACK!」と投稿し、両SNSへの復帰を表明した。しかし、いち早く凍結解除を宣言していた「ツイッター」への復帰宣言はいまだにない。
「トランプ氏は21年、米連邦議事堂襲撃事件を扇動しているとして、利用する多くのSNSで新規投稿ができない凍結措置を取られていました。しかし、昨年11月にマスク氏が実施したアンケート結果をもとにツイッターアカウントが凍結解除されると、続いてメタ社もフェイスブックとインスタグラムの凍結を解除。そして3月17日にユーチューブが『有権者が選挙に向けて主要な候補者から等しく意見を聞く機会のバランスを取った』と凍結解除を表明したことで、ついにトランプ氏はユーチューブとフェイスブックへの復帰宣言を出したのです」(社会部記者)
SNSが凍結されている間、トランプ氏は自身の企業であるトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループでツイッターにそっくりな「Truth Social」を立ち上げ、そこに400万人以上のフォロワーを集めていた。そのため、他のSNSでアカウントが凍結解除されても投稿しない可能性が高いと見られていたことから、突然の復帰宣言に驚いたフォロワーも多かっただろう。
「ユーチューブとフェイスブックはTruth Socialとは性質が違いますから、トランプ陣営としては選挙に向け情報発信の場として利用したい考えがあるのでしょう。ただ、本当に復帰を望んでいたのは間違いなくツイッターだったと思います。イーロン・マスク氏がCEOに就任して以降は広告離れが進んでいることから、およそ8800万人のフォロワーを持つトランプ氏の復帰はかなり魅力的に感じているでしょう。ただ、トランプ氏は『マスク氏のことは好きだが、戻るつもりはない』とも語っており、やはりツイッターへの復帰は難しいのかもしれませんね」(フリージャーナリスト)
メタ社がツイッターに対抗する新しいテキスト型情報共有SNSを開発していることからも、ツイッターとしてはトランプ氏に復活してもらって戦況を大きく変えたいところだが、はたして。
(小林洋三)