阪神は6月3日の雨天中止を受けて組まれた5日のロッテ戦で、延長12回、5時間超の熱戦の末に今シーズン2度目のドロー。平日ナイターにも関わらず甲子園球場には3万6780人の観衆が集まり、これで本拠地主催29試合を終えて118万3069人、1試合平均の観客数は4万795人となった。このままいくと主催72試合で293万人を動員するペースだ。
「去年もコロナ禍で他球団が集客に苦戦しているのを尻目に阪神はシーズン261万人を動員。2020年の51万人、21年の74万人と比べたら雲泥の差です。この人数に1人約5000円の飲食とグッズ販売のお金が球団に落ちてくる。ウハウハが止まらないでしょうね」(球団OB)
甲子園で4万人を切ったのは、5月12日のDeNA戦の3万9010人の1試合だけ。夏の高校野球で本拠地を明け渡す時期は最大キャパが3万6000人の京セラドーム大阪での開催となるが、球団関係者は4年ぶりの「300万人動員」を諦めていない。
「ポイントはシーズン終盤に優勝争いをしているかどうか。またクライマックスシリーズでどこまで観客数を稼げるのかにもかかっている。座席を広くしたことなどで現在の甲子園は4万2000人台で満員となるが、何とかいって欲しいね」(前出・球団OB)
勝ちまくる勢いにあやかって球団としてもコロナ禍の減収を取り戻したいのが本音だろう。