「借金5の最下位」も問題だが、まずはDeNA対策を急ぐべきだ。
去る4月18日、巨人打線は戸郷翔征の力投に応えることができず、今季3度目の完封負けを喫した。試合後、原辰徳監督は「やっぱりもっと打たないと。打たないと…。やっぱり0点では」と重苦しいゲーム展開を振り返った。打線低迷の問題は日を追うごとに深刻になっている。
「日替わり打線にも非難の声が集まっています。『16試合で14通り』はたしかに多すぎます」(スポーツ紙記者)
元来、原監督は「仕掛けていくタイプ」である。巨人ナインもそんな指揮官の性格、その意図を熟知しているので、「チーム内に混乱はない」との反論もあるが、問題は「完封負けの内容」。3試合ともDeNA相手に喫したものであり、4月5日の同カード以降、19日の2回に1点取るまで、28イニング連続で得点を挙げていなかったのだ。
「巨人打線の弱点というか、傾向みたいなものを分析されているのかもしれません」(球界関係者)
もっとも、ゼロ行進が始まる前の同カードの初戦(4日)は、巨人打線が14安打9得点と爆発して勝利している。しかも、5点リードで迎えた9回表の最後の攻撃でも、DeNA救援陣から4得点を加えるなど、手を抜いているところなど微塵も感じさせなかった。
巨人は18日までのDeNA戦4試合で、濱口、東、石田の左投手3人と対戦。救援陣では伊勢とは2試合、山崎とは3試合ぶつかっている。伊勢、山崎は同じ右ピッチャーでもタイプは異なる。こうしたDeNA投手の登板内容を見る限り、とくに“巨人キラー”がいるわけでもなく、巨人打線もDeNAの特定の投手や、何かの球種を苦手にしているのではないようだ。
「選手1人1人の苦手コースや球種はもちろん、カウント別のバッティング傾向なども細かく分析されている可能性が高いですね」(ベテラン記者)
早く対策を講じなければ、他球団もDeNAの「G打線攻略法」をマネしてくるだろう。裸の王様ならぬ“ハダカにされた原巨人”がいよいよヤバい!
(飯山満/スポーツライター)