あのレゲエDJも薬物逮捕、愛知県警が芸能人を検挙できるワケ

「なるようになるさ大抵、失敗すらいつかDigest」

 こんなフレーズが耳に残る代表曲「YOKAZE」はすでにYouTubeで6000万回以上再生され、そのコメント欄には「音楽に罪はない」「頼むからこの曲は消さないで」といったファンの悲壮な書き込みが見られた。

 4月14日、愛知県警は音楽ユニット「変態紳士クラブ」のメンバーでレゲエDJのVIGORMAN(ビガーマン)こと北浦翔暉容疑者を違反薬物所持の現行犯で逮捕したと発表。インパクトのある個性的なユニット名にネット上では大きくざわついたが、日本武道館でライブを成功させるなど実績十分のグループとして知られている。
 
 だが、それ以上に気になるのは、愛知県警の芸能人薬物犯の検挙数。2月にはラッパーの「\ellow Bucks」、昨年は元KAT-TUNの田中聖、21年にもラッパーの「Playsson」と「2Marley」が同時に逮捕されている。
 
 東京ならまだ理解できるが、なぜ愛知県警に検挙される芸能人がここまで多いのか? 薬物事件に詳しい週刊誌記者は次のように語る。

「別に狙い撃ちしているわけではないですが、薬物事犯の検挙件数が東京に次いで多いのが愛知と神奈川、大阪なんです。名古屋港は取り扱い貨物量が国内1位で、乗降客数国内4位の中部国際空港もあり、海外から直接入ってくる禁止薬物は多い。反社会勢力の資金源を断つために県警も摘発にかなり力を入れています」

 ちなみに今回捕まった北島容疑者は営利目的の大量所持と報じられており、以前から県警による内偵捜査が行われていたと思われる。

「名古屋は首都圏や大阪と並んで薬物の流通量が多い地域と言われています。捕まえた売人や購入者の誰かが名前を出したのかもしれないし、内偵捜査の中で浮上してきた可能性もあります。田中聖の場合はチェックアウトしたビジネスホテルの従業員が通報したといいますが、逮捕後の尿検査で陽性反応が出ていることから、当局が厳重マークして入念な捜査をおこなっていたことは間違いない。芸能界や音楽関係者で出回っている薬物の供給ルートが名古屋にあるとみて、警視庁と愛知県警は以前から連携をとっていたようです」(前出・週刊誌記者)

 愛知で捕まった芸能人の多くはミュージシャン。県警はその供給元を叩くために、今も地道な捜査を重ねている。身に覚えがある芸能人にとって名古屋は鬼門となりつつあるようだ。

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