「3回途中8失点KO」藤浪晋太郎に「次がラストチャンス」の非情通達

 アスレチックスは待ってくれない。次が「ラストチャンス」ということになりそうだ。
 
 藤浪晋太郎投手のデビューマウンドとなった4月1日。3回途中8失点と不甲斐ない結果となり、エンゼルス・大谷翔平との10年ぶりの対決も2打数1安打1打点で敗れた。これで藤浪は“ヤバイ状況”に陥ってしまった。
 
「米メディアも2人がかつて甲子園で対戦したライバル同士であったことなどを事前に伝えていましたが、同日のオークランド・コロシアムはガラガラ。アスレチックスからすれば、ショックでした。全米で大人気の大谷を迎えての一戦、10代から対戦してきた日本の元ライバルが迎え撃つ図式だったのに…」(在米ジャーナリスト)

 藤浪のオープン戦成績は5試合に投げて3勝0敗。防御率3.86で18イニング3分2で20奪三振を奪ったものの、四死球は18、1試合で2暴投をカウントしたこともあった。

「突然崩れるピッチャー」「四死球が多くて飽きる」と地元ファンに思われているそうだが、ヤバイ状況なのは、人気面ではない。

「アスレチックスは決断の早いチームです。先発で使えない、ダメだと思ったら、すぐに配置換えをします。次回登板で勝てなかったら、リリーフ降格でしょう」(同)

 アスレチックスのマーク・コッツェイ監督は、藤浪にだけ阪神時代と同じ中6日での登板を認めている。他の先発ローテーション投手4人は「中4日」を基本とし、中6日間隔の藤浪と登板日がぶつかった場合は「藤浪優先」となる体制でスタートさせた。

 当然、藤浪には結果と高い内容が求められる。「次回登板がラストチャンス」で、ヤバイ状況と言われる理由は、そのためだ。

「初登板は2回まではパーフェクト、3回に突然乱れだしたのですが、直球中心だった配球をスライダー中心に変えています。首脳陣の指示なのか、それとも今季から正捕手になったランゲリアーズの判断か…。スライダー中心に変更したのが藤浪の意思でないとすれば、まだ大目に見てもらえるでしょう」(現地関係者)

 いずれにせよ、次回登板は絶対に勝たなければならない。

(飯山満/スポーツライター)

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