社会学者の古市憲寿氏が2月27日、SPキャスターを務める情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)に出演。2月24日に複数のメディアが報じた、老舗旅館の大浴場の衛生管理問題について、「今がいちばんきれい」と独自の見解を示した。
福岡県筑紫野市の老舗旅館「二日市温泉 大丸別荘」は、週1回以上必要な大浴場の湯の取り替えを年2回しか行わず、2022年11月に行われた県の検査で基準値の最大3700倍のレジオネラ属菌が検出された。レジオネラ属菌によるレジオネラ症は発熱や頭痛、肺炎などを引き起こすとされている。また、殺菌のために注入が必要な塩素の濃度も基準値以下だった。
番組では、老舗旅館の大浴場の衛生管理についてトークを展開。古市氏は「僕は温泉にあまり行かないせいかもしれないですけど」と前置きし、「温泉に行く人は(レジオネラ属菌に感染する)リスクを取っていると思っていた」と発言。理由は「レジオネラ属菌って、どんなに(浴槽を)清掃しても完全にゼロにはできない」「温泉自体は完全にクリーンな空間ではない」とのことだった。
とはいうものの、古市氏は「逆に今がいちばんきれいなわけですよね。たぶん、全国では〝ヒヤッ〟とした温泉が多い気もする。逆に今いちばん、ここがきれいなのかな」と問題を起こした老舗旅館の大浴場に太鼓判を押した。
古市氏自身「温泉にあまり行かない」と話していた通り、ツイッターでも温泉ネタはあまり登場しない。14年6月23日更新のツイッターで「和倉温泉来た!」とあるが、このときも古市氏はリスクを感じていたのだろうか。その真偽はわからないが、古市氏が言うように、問題点が明るみになった大丸別荘は〝今がいちばんきれい〟で穴場かもしれない。
「大丸別荘のHPを見ると、保健所の指導の下、衛生管理を改善して営業を再開したことを報告しています。ただ、騒動直後ですが、意外と予約は混み合っています。1泊2食付きの1人2万2000円のプランは、3月の土日の予約は全て埋まっていました。同プランの平日の残り部屋数も少なく、人気の高さが伺えます。大浴場の衛生管理でイメージダウンしましたが、古市氏の指摘通り、逆に今がもっともきれいであるはずです。古市氏と同じように考える人の宿泊は増えるかもしれません」(週刊誌記者)
災い転じて福となすか。
(石田英明)