地下銀行の議論で「1億円のチップをフィリピンに…」、杉村太蔵の理解力に疑問の声

 フィリピンを拠点とした広域連続強盗事件に関して、日本で得た金の一部が「地下銀行」を通して現地に送金されていた可能性が浮上した。2月19日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)では、犯罪の温床と言われる地下銀行の実態を緊急レポート。日本とフィリピン、それぞれの地下銀行にプールされた金のやり取りであることから、送金記録に残らず、銀行よりも手数料が安いこともあって、古くから不法滞在者の送金手段として利用されてきたのだという。

 スタジオでは元神奈川県警で国際捜査課刑事を務めた犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が詳しく解説。「フィリピンなら、フィリピンでお金を渡すところの人も口座を持ってない人がいる」として「ドア・トゥー・ドア。家までお金を届けてくれる」と口座を持っていない者同士の金のやりとりが可能だと説明。

 元衆議院議員でタレントの杉村太蔵は、前のめりになって「このスキームだとフィリピンのプール金はなくなっていかないか」「いくらフィリピンで強盗しても貨幣価値が違うから原資なくなっちゃう…」などと質問を連発し、小川氏がそれに回答していく。
 
 さらに小川氏は、1回で送れる金額の上限は50万円、もしくは100万円だと説明すると、杉村は60億円という特殊詐欺事件の被害総額に触れて「現ナマ」が「ハンドキャリー」で運ばれた可能性に言及した。

 その後、小川氏は別の送金方法としてカジノの存在を指摘。日本にあるカジノの事務所に金を預けると、海外のカジノでその額のチップが得られる仕組みを説明したのだが…。あくまでハンドキャリーにこだわる杉村は「なるほど。チップ持っていくんだ…」と話し、さらに「要するに、1億円分のチップをね、日本のカジノの支店に持ってって、そのチップをガラゴロ(キャリーケース)に入れて、フィリピンに入国…」と言ったところで小川氏は「持っていかないです」と否定。日本の事務所で預けた金を現地でチップとして引き出し、現地で儲かった分は、日本の事務所で引き出せるシステムがあると説明した。

 杉村と小川氏のやり取りは3分以上に及び、コメンテーターのデーブ・スペクターはしびれを切らして「続きは楽屋で…」とたしなめた。
 
 番組でもっと強盗対策について時間を割いてほしかったのか、SNS上では《杉村の理解力の無さは問題では?》《太蔵さん、理解してないのにしゃべんないでよ》《時間の無駄だったのでは?》《マネロンという言葉を知らないのか?》といった疑問の声が殺到。他のコメンテーター陣が、解説に頷いていただけに、杉村の質問攻撃に辟易した視聴者は少なくなかったようだ。

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