健康悪化を理由に衆院議員を辞職した岸信夫・前防衛相に変わり、衆院山口2区の補欠選挙への立候補を表明した長男の岸信千世氏の公式サイトに家系図が掲載されていたことが大きな話題となっている。露骨に世襲をアピールしているようにも取れることから、批判的な声が大勢を占めている。
「信千世氏の公式サイトにアクセスすると、トップページに家系図が表示され、父の信夫氏-曽祖父の岸信介氏-曽祖叔父の佐藤栄作氏、また、伯父の安倍晋三氏ー祖父の安倍晋太郎氏など歴代総理大臣の名前が記載されていたのです。家系図には政治家で男性のみしか記載されておらず、政策については『誇りうる国づくり』『こころ豊かな社会づくり』『夢あふれる町づくり』などボヤッとしたものしか書かれていなかったため、《自分の血筋を示したいがためだけのサイト》といった批判が殺到。現在、公式サイトはメンテナンス中と表示されるだけで接続できない状況になっているのです」(政治部記者)
なお、家系図を表示したことにタレントのラサール石井は、自身のツイッターに「普通の感覚であれば、こんなこと、恥ずかしくて出来ない」と投稿。一方で、元宮崎県知事の東国原英夫は「何故?削除する必要はないのに」ツイートしている。
「物議を醸している家系図問題ですが、信千世氏は補欠選挙への立候補を表明した会見でも『かつての曽祖父、祖父、伯父、そして父、こうしたみんな情熱を持ってこの山口と日本の未来をつくるために行動を起こして参りました』と家系をアピールしていました。さらに、実は信千世氏の公式サイトは父・信夫氏が使っていたものをそのまま引き継いでおり、『岸信夫』と検索しても信千世氏のサイトにたどり着くようになっているのです。使えるものは最大限使ってということなのかもしれませんが、あまりにも執拗な家系アピールはむしろ逆効果のような気がします」(政治ジャーナリスト)
家系よりも自らの政策をしっかりとアピールしてもらいたいものだ。
(小林洋三)