電動キックボードで死亡事故!それでも「ヘルメット不要」規制緩和するのか

 電動キックボードシェアサービスの「Luup」は10月17日、電動キックボードの飲酒運転による死亡事故を受け、都内ポートの一部で警備員を配置するなどの対策を発表した。

「9月25日に東京・中央区でLuupが貸し出す電動キックボードに乗っていた52歳の男性が車止めに衝突し、転倒。頭を打って死亡しました。男性はヘルメットをかぶっておらず、飲酒していたとみられています。現在、電動キックボードは道路交通法上で原動機付自転車に分類され、運転免許やヘルメットの着用が義務付けられています。しかし、今年4月19日に衆議院で道路交通法の一部を改正する法案が可決され、24年4月からは時速20キロ以内であれば16歳以上なら免許不要、ヘルメット着用は任意となり、死亡事故が起きたLuupの電動キックボードは国の実証実験の特例を受けヘルメット着用が任意となっていたのです」(乗り物ライター)

 この事故を受けてLuupは、飲酒運転防止に向けた取り組みを発表。都内の酒を提供する店が多い繁華街などに近いポートや深夜利用が多いポートに警備員を配置し、飲酒をしていないかなどの声をかけをおこなう。また、スマートフォンアプリでも飲酒運転防止を呼びかけ、飲酒運転が発覚した利用者のアカウントが凍結されるといった注意を表示させるという。

「しかし、この対策で事故を根絶できるかは甚だ疑問です。というのも飲酒以外にも、都内では信号無視や、車道と歩道を行き来する、急なUターンなど、電動キックボードの危険運転やマナー違反が多数報告されています。《公道を走る以上、講習を受けるなどして免許証を取得しないと乗れないようにして欲しい》と、再来年の規制緩和を前にして規制強化を求める声も少なくないのです」(乗り物ライター)

 これ以上、悲惨な事故が増えなければいいが‥‥。

(小林洋三)

ライフ