吉野家は、10月20日から「牛すき鍋御膳」を丼にアレンジした新メニュー「牛すき丼」の販売を開始した。冬の大定番の丼バージョンということでヒット商品になるのは確実と見られているが、冷ややかな意見も少なくない。
牛すき丼は、特製すきやきのたれで煮込んだ大判牛すきやき肉とねぎ、人参、絹豆腐を丼のご飯の上にのせたメニュー。煮込み具合や特製たれの量にこだわり、単に牛すき鍋御膳の鍋の具をのせただけではない、丼の底のご飯にもすきやきの旨味が染み渡った自信作だという。
しかし、《すき家がすでに「すきやき牛丼」を販売してるんですけど。二番煎じ感がスゴいな》《今、すき家のすきやき牛丼かなり人気だもんね。真似したくなるのも分からんではないけど…》《すき家のすきやき牛丼が580円に対して、吉野家の牛すき丼は624円と割高。すき家のは味も良かったし、吉野家は分が悪いのでは?》などといった指摘が出ている。
「もともと吉野家の新商品には厳しい意見が多いのですが、元常務取締役による『生娘シャブ漬け』発言や、採用説明会への外国籍お断りなど不祥事が相次いだことも影響しているのかもしれません。しかし、12日に発表した2023年第2四半期(22年3月〜8月)決算では、吉野家単体の売上高は555億9600万円で前年同期比8.3%増となるなど、その影響をまったく感じさせず好調となっています。そんな同社の好調さを牽引しているのが期間限定の丼商品で、『親子丼』は73日間で400万食、『牛麦とろ丼』が170万食、『月見牛とじ丼』が150万食で合計700万食を売り上げています。吉野家はコロナ禍ということもあって現在はテイクアウト利用が5割を占めているとされ、テイクアウトで食べやすい丼商品の人気が高まっていると見られています」(グルメライター)
そんな中で満を持しての牛すき丼。すき家には後れを取ったが、親子丼をしのぐヒット商品になるかもしれない。
(小林洋三)