岸田“売国”ファミリーは本日も反省の色なし(2)TBS宇内アナは翔太郎氏のサークル後輩

 しかし、なぜ岸田総理は批判覚悟で長男を重要ポストに重用したのか。

「このところ官邸の中で意思疎通が滞り、明らかに機能不全になっていました」

 とは政治ジャーナリストの青山和弘氏。続けて、官邸内の〝不協和音〟を明かす。

「岸田総理は国葬儀の判断が批判を浴びたことから自信を喪失し、より守りの姿勢を強めていました。しかしそうした総理の思いが伝わらず、官僚がどんどん物事を進めていく。9月にはガソリン価格を抑制するための補助金の引き下げをめぐって、発表の直前になって総理が『いや、これはできない』とひっくり返し、外国人入国の水際対策にしても、本来ならもっと早く緩和する予定だったのに、木原誠二官房副長官と突然、ブレーキをかけて訪日観光の回復に遅れを取ってしまいました」

 日頃から岸田総理と官僚の間で、「こういうことを進めています」とコミュニケーションが取れていれば、こうした事態にはなっていなかったという。

「岸田総理の『俺のところに情報が入ってこない』という危機感や焦りが、翔太郎氏を起用した理由のひとつです。以前は一介の公設秘書でしたが、政務秘書官というポストに就いたことで、様々な会議に出席できる上、他の秘書官も報告する義務が発生します。官僚も、敬意をもって接するはず。総理と公邸で一緒に暮らす翔太郎氏が情報を束ね、24時間報告できるのは大きなメリットと言えます」(青山氏)

 翔太郎氏の経歴を振り返ってみよう。地元・広島の名門高校を経て、慶應義塾大学法学部に入学した。民放局の政治記者が言う。

「大学の同期には岸信夫氏の長男で、防衛大臣秘書官を務めた岸信千世氏がいます。安倍晋三氏の甥であることを飲み会のネタにしていた信千世氏とは対照的に、翔太郎氏はあまり目立たないタイプ。TBSの宇内梨沙アナ(31)はバドミントンサークルの後輩にあたりますが、今回のニュースで初めて岸田氏の息子だったことに気づいたほど。それほど地味な存在でした」

 大学卒業後は総合商社の三井物産に入社。東北支社で経験を積み、20年春、父の公設秘書になった。

「動画撮影や編集の技術はプロ並みで、岸田総理も高く評価していました。永田町での評判もよく、20年6月に元法務大臣の河井克行氏が公職選挙法違反で逮捕された際、空白となった広島3区の候補に擁立する動きが見られたほど」(政治記者)

 政治部デスクはかねてからの〝女グセ〟を懸念する。

「商社マンの頃から合コン好きだったようですが、マスコミとのつきあいでも、女性記者としか飲みに行かないともっぱら。男性記者からの誘いはほとんど断るそうです。秘書時代から婚活に熱心で、女性絡みのスキャンダルが心配ですね」

 日本の情勢を見れば円安に物価高騰、さらには旧統一教会問題など課題が山積み。秘書官就任後は仕事に没頭してもらいたいところだが、

「現在の官邸は霞が関に牛耳られている。8月には、外務大臣時代の岸田総理を支えた中込正志氏が外務省に呼び戻されて秘書官から外れたのも大きい。岸田総理は懐刀として手元に残しておきたかったが、希望はかなわなかった。官僚の影響力が強まると、さらなる増税まで打ち出しかねません。岸田総理の最大の弱点は優秀なブレーンがいないこと。安倍政権のように、財界や学界から優秀な人材を引っ張ってきてもいいはずなのですが‥‥」(政界関係者)

 翔太郎氏の起用は人材不足の裏返しなのか。青山氏もこう語る。

「とにかく現在の官邸は混乱状態と言っていいでしょう。後継者を育てたいという思惑もありますが、政務秘書官に息子を据えることで劇的な変化が期待できるのかは未知数です。翔太郎氏が総理にとって耳の痛い情報もしっかりと伝えられるか。少しでも官邸内の風通しをよくして岸田総理の意志の下でまとめられるかに、翔太郎氏の真価が問われます」

 父子タッグで官僚政治に待ったをかけられるか。

*週刊アサヒ芸能10月27日号掲載

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