カリスマ馬券師・亀谷敬正「プロフェッショナル血統塾」<七夕賞は前走千六以下経験馬が穴>

 競走馬は走る距離を自覚していません。ゆえに「前走の距離経験の記憶」=「前走で走った距離」によって発揮する能力は大きく変わります。

 七夕賞が行われる福島芝2000メートルも、前走の経験で強烈な傾向が出やすいコース。「前走1600メートル以下経験」が圧倒的に有利なのです。

 芝2000メートル重賞に出てくる中距離タイプの馬は、前走で芝のマイルを経験済みなのは少数派。昨年の七夕賞も前走芝1600メートルを経験していたのは11人気のメドウラークと12人気のパワーポケットの2頭のみで‥‥なんと1、3着!

 結果的には、この2頭を軸にマルチで総流ししても60点買いで256万馬券が的中しました。

 このコラムを2年ほど欠かさず読んでいただいている方ならご存じでしょうが、「福島芝2000メートルのハンデ重賞は、前走芝1600メートル以下経験馬が有利」と常に書き続けています。

 そして昨年も傾向どおりに前走芝1600メートル経験馬が有利でした。

 福島芝2000メートルは小回りコース。道中は短距離指向のペースになりやすいので「近走でマイル以下のペースを経験している」馬が有利になりやすいのです。

 また、七夕賞はロベルト系とグレイソヴリン系に相性のいいレース。昨年の勝ち馬メドウラークはロベルト、グレイソヴリンの両方持つ馬。12人気で3着のパワーポケットは、母父がグレイソヴリン系です。

 一昨年の勝ち馬ゼーヴィント、2着マイネルフロストはロベルト系を持つ馬。16年に11人気で3着したオリオンザジャパンは、グレイソヴリンを持つ馬です。

 ロベルト系は、前走で短い距離を経験することで能力を発揮する馬が出やすい血統。七夕賞は1600メートル以下の経験が有利なことに加え、ロベルト系自体が能力を発揮しやすいのです(全出走馬の血統、系統は亀谷ホームページにて無料で確認できます)。

 ゴールドサーベラスは、前走が芝1600メートルで、父父はロベルト系のグラスワンダー。タニノフランケルは母父がロベルト系のタニノギムレット。昨年大穴で勝利したメドウラークも同種牡馬の産駒です。

 クリノヤマトノオーは、2走前にマイルを経験。近走1600メートル経験馬自体が少ないメンバーで、2走前に経験があるのは有利。そして、父父はグレイソヴリン系のトニービンです。

亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。

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