「祈りが欠けてる」三浦瑠麗氏の“国葬論”に谷原章介が「大喪の礼」で応えた

 現地時間の9月19日、イギリス・ロンドンのウェストミンスター寺院にて、エリザベス女王の国葬が執り行われた。9月20日放送の情報番組「めざまし8」(フジテレビ系)では、「世界41億人が見守った世紀の国葬」というテロップのもと、全世界が注目した国葬の模様をレポート。現地の情報キャスターは、「イギリス国民がですね、自主的に今回は多くが、数百万人単位で外に出ました。女王を思う気持ちというのが伝わった、国葬の1日でした」という言葉で中継を締めくくった。
 
 その後、番組MCの谷原章介は「今月末には、日本で安倍元首相、元総理の国民をあげた国葬が行われますけれども…」と述べ、コメントを求められた国際政治学者の三浦瑠麗氏は、「国葬といっても、このように、国王、女王が亡くなった時の国葬と、それからイギリスの中で女王が決めたんですね。国葬というのはまたちょっと違うんですね」としたうえで、「国に対して功績のあった人とか、あるいは政治家というものに対する儀式としての国葬はどうあるべきかっていうことは、実はイギリスはちゃんとこの伝統、戦争に負けないでずっと来てますからね。伝統を引き継ぐことができてる」と分析。
 
 一方の日本ついては、「我々は戦前のですね、天皇陛下が臣民に対してさげわたされるものとしての国葬しか知らないわけですから。戦後ならではの国葬というものをですね、やはり民主国家としてもう少し考えていかなきゃいけない」と持論を展開。さらに、
 
「民間の中にある信仰みたいなものって言うんですかね? たとえば本当に死後の世界が実在するのかわからないけど、祈るわけじゃないですか。この祈りたいという気持ちというのが、ちょっとその…戦後の日本には欠けていたのかな。だから死者をなるべく早く忘れようとするようなことが、やっぱりイラクで奥大使(イラク外交官射殺事件で殉職した奥克彦氏)が犠牲になった時も見られた。死をしっかり時間を取って悼むってことを我々考えてきたのかな、と思わされますね」
 
 1分以上にわたる三浦氏の発言を受けて、何度も頷いていた谷原は「改めて瑠麗さん、おっしゃるように、天皇をおおくりする大喪(たいそう)の礼、大喪(たいそう)の儀というものと、国に貢献された方をどう国全体でお送りするのか」と議論の必要性を訴えた。

 このやりとりを見ていた視聴者からは《正しい「大喪の礼」を三浦氏の前でよく言ってくれた》《タイモではなくタイソウ、谷原さん完璧な発音でした》と称賛の声が相次いだ。

「三浦さんといえば、かつてフジテレビ系のトーク番組『ワイドナショー』に出演した際、大喪の礼を『タイモノレイ』と誤読してしまい、SNSでもトレンド入りする事態に発展しました。谷原さんがこの誤読事件を知っていたのかどうかはわかりませんが、『大喪の礼、大喪の儀』と発音する際、かなり慎重かつ滑舌よく話していたように見受けられました」(テレビ誌ライター)

 谷原の見事な発音もあって、今後は三浦氏が誤読する心配はなさそうだ。

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