安倍晋三元総理の銃撃事件を受けて、宗教と政治の関係がメディアで取り沙汰される中、7月29日オンエアのラジオ番組「大竹まことゴールデンラジオ!」(文化放送)で、作家の室井佑月氏が旧統一教会を「犯罪集団」と呼んで厳しく非難する一幕があった。
この日、番組の冒頭で取り上げたのが東京新聞の記事。29日の朝にネットにアップされた記事は「旧統一教会と自民党国会議員、接点次々と明らかに…関係を断てないワケとは」と題して旧統一教会と自民党の関係を掘り下げ、青山繁晴参院議員が東京新聞の取材を断ったことに対して〈党内で圧力があったのではないか〉と記している。
これを受けて司会の大竹まことが「室井なんか知ってる?」と話を振れば、室井氏は「知ってるっていうか。なんかどうしてもこのことを、政治と犯罪集団である、宗教の名を借りた団体との不適切な関係で、どうしてもこのことを小さいことにしようとしてる人がいるのね」とコメント。
続けて、「たとえば、『信仰の自由があるだろ』とか。でも信仰って言うけど、宗教を隠れ蓑にした犯罪集団なわけなのよ」と厳しく非難。選挙のボランティアに信者が動員されていたことを指してか、「それで、知らないけど手伝いに来ちゃったっていうのは、まだ政治家の人もわかるけど」としながら、「そうじゃなくてイベントに出かけて賛辞送ったりだとか秘書を入れたりだとか、国民に対する裏切りだし、犯罪集団の、政治家がだよ、広告塔みたいになってたっていうのは、今、被害受けてる人がこんなに出てきてるわけで、それについて言い逃れはできないわけで…」と持論を展開した。
その後、コメントを求められたのがジャーナリストの青木理氏。「室井さんが言った、その犯罪集団という表現が適切かどうかはともかくとしても…」と語り、霊感商法や合同結婚式の異様さについて語った後、再び「室井さんの表現が適切かどうかは別としても」と“犯罪集団”という呼称に触れると、室井氏がすかさず「あの、ごめん」と口をはさんで、「いっこ言っとくね」と前置きして犯罪集団と呼んだ理由についてこう明かした。
「なんで私がそういう言い方にするかと言うと、この国には信仰の自由があるから、カルト宗教って言い方でさえね、そこに信仰する人は自由なわけ。で、そのそういう言い方をしていると、『犯罪集団とかって言うな』って言い方をしていると、政治家が『知らなかった』『そういうことじゃない』って、『不適切な関係ではない』って許すことにつながるから、私はわかりやすく、犯罪集団って、わざとその言葉を使ってるの。でないと、他の宗教も弾圧することになっちゃうから」
室井氏が旧統一教会を「犯罪集団」と非難したことについて、SNSでは《詐欺的な霊感商法でしこたま儲けたのだから犯罪集団呼ばわりは妥当》《室井さん最強すぎる》と賛同する声が見られたが、その一方で《局に抗議の電話とか来なければいいけど…》と過激な表現を案ずる声も…。
呼称の適切性はともかく、自民党は宗教との関係をすべて明らかにしてほしいものだ。