コトの発端は、アルバイトの女性が「森永製菓 ミスタードーナツ クリームサンドクッキー」を近くのドン・キホーテで買ってきたことだった。
「山本さんもいかがですか?」
気配りのできる彼女が周囲にお裾分けしはじめると、1箱8個入りのパッケージをのぞき見て、「へぇー、こんなの出てるの?」「エンゼルクリームをイメージした味わいって書いてあるよ!」とフロア内がにわかに色めき立った。
なかなか見かけないお菓子ではあるが、森永製菓が今年3月に発売した比較的新しいた商品らしい。森永の「エンゼルパイ」とミスドの「ポンデリング」をこよなく愛する筆者としては、期待せざるを得ないだろう。外箱には、6面のうち4面にデカデカとミスドのロゴが入っており、どんなふうに陳列されても目につく仕様。これは相当に自信作のようだ。で、みんなで食べてみると‥‥。
「えっ、コレ、ドーナツっぽさあります?」(20代女性)
「ただのクリームサンドクッキーじゃん。昔からあるヤツ」(50代男性)
「パッケージに表示してなければ、ミスドとは結びつかないと思います」(40代女性)
「よく2社ともにOKを出しましたね」(30代男性)
たしかに、エンゼルクリーム特有のふわふわ感やしっとり感はないような‥‥。そして、いちばん多かった意見が、
「せめてクッキーの形を丸くしたらよかったのに」
ミスドのエンゼルクリームを“イメージ”はしているものの、ビジュアルや食感はあまり寄せていないようだ。
「もしかしたら、炎上商法を狙った“ミスマッチ作戦”かも(笑)」(40代男性)
そんな売り方も、今の時代ならありえない話ではない‥‥か?