新宿「ビックロ」6月閉店に「やっぱりか…」の声が続出したワケ

 ユニクロとビックカメラが共同運営する「ビックロ ユニクロ 新宿東口店」が、6月19日をもって閉店することが明らかとなった。2012年9月のオープンからおよそ10年の歴史に幕を閉じるが、ネット上では“予想通り”との見方が多く見られる。

「ビックロはファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が『世界一の立地で、世界一の繁盛店を作る』と宣言し、オープン当日には4000人超の行列ができるなど大きな話題となりました。しかし、同社によれば『周辺の再開発などの状況を総合的に判断し、契約満了に伴い』閉店させることを決めたといいます。なお、ユニクロは今秋に新宿エリアに『新宿フラッグス店』と『新宿三丁目店』をオープンさせる予定となっています」(社会部記者)

 ビックロからユニクロが抜けた6月19日以降は「ビックカメラ新宿東口店」として営業を続けるというが、ネット上では《時々利用させてもらっていたけど、そりゃそうなるでしょう。コロナ禍になってからは広い売り場に客がスカスカだったからね》《よく10年も続いたなというのが正直な印象。両者の相乗効果はあまり感じなかった》《インバウンドをターゲットにしてたからね。契約が短かったら、もっと早く辞めてたと思う》《大型店舗って結局は使い勝手が悪い。なかなか普段遣いする人もいなかったんじゃないか》といった意見が見られた。

「ビックロはインバウンド需要を取り込むためにタッグを組んだという側面も強いので、コロナにより外国人観光客がいなくなったことが大きく響いたというのが実情でしょう。新宿ではコロナ禍になってから『LABI新宿東口館』『髙島屋免税店SHILLA&ANA』も閉店していますからね。国内の利用者にとっては家電とアパレルの組み合わせに魅力を感じる人も少なかったようで、家賃の問題もあってユニクロが撤退を決めたのではないでしょうか」(経済ジャーナリスト)

 これからはビックカメラの単独店舗となるが、新宿西口にはライバルのヨドバシカメラがあるため撤退だけは避けたいところだ。

(小林洋三)

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