井上公造「超個性的なキャラクターの芸能人は少なくなった」/テリー伊藤対談【4】

テリー それに比べると、今の若い芸能人はちょっと可哀想ですよね。

井上 ある若手の芸人が「芸人になってから合コンをやったことがない」って言ってました。「女の子とどうやって知り合うの?」って聞いたら、「SNSのDMとかでやり取りして、うまくいけば付き合うみたいな感じですね」って。

テリー 普通の人と同じだよね。

井上 僕らが若い頃は「何で芸能人になったんですか」って聞いたら、「金持ちになりたい」とか「いい家に住みたい」「いい女と付き合いたい」って、それがみんなの本音でした。だから、おもしろい人たちが芸能人になって活躍したんです。最近、テレビ離れとかテレビがおもしろくないって言われるのは、隣にいるような普通の人たちが芸能人になって出ているからだと思うんです。昔のような超個性的なキャラクターの芸能人は少なくなりましたよね。

テリー ほんと、そうだよね。井上さん、コメンテーターとかやらないの? そういうこと、どんどん言っていったほうがいいですよ。

井上 いやぁ、どうなんですかね。大阪の番組でいくつかやってたんですけど、年齢的にももう僕らの時代じゃないと思いますよ。

テリー じゃあ、さっきの勝さんみたいな楽しい話を本にするのは? だって他にもいろんな芸能人のエピソードを知ってるんでしょう?

井上 そうですね。僕が今までで一番しびれたのは美空ひばりさんだし、山口百恵さんも松田聖子ちゃんも中森明菜ちゃんも、キョンキョンだってすごかったですからね。いろんな方との思い出やエピソードがあります。

テリー でしょう? 僕インタビューしますから本にしましょうよ。

井上 考えておきます(笑)。

テリー これからハワイには1年のうちどのぐらい行くことになるんですか。

井上 僕、ビザを持ってませんから、最高に滞在できて合計で半年なんですね。向こうに会社も作ってますし、将来的にビザを取ることもできるんですけど。でも当面は、メジャーリーグも見に行きたいので、できるだけ多く現地で過ごしたいと思っています。

テリー いいなぁ、メジャーリーグも行くんだ。

井上 そうなんですよ、昔から大好きで。大谷翔平君とかダルビッシュさんの試合はもちろん、日本人選手が1人もいないチームの試合でも楽しんで見られるんです。今までに6球場ぐらい行ってるんですけど、メジャーって30チームありますから30球場あるんですね。それをできれば全部回りたいっていうのも、今回レギュラー番組を全部やめた理由のひとつなんですよね。

テリー それは奥さんと行くの?

井上 妻とも行くし、1人旅のこともあるでしょうね。妻は会社(KOZOクリエイターズ)の社長ですから、やっぱり行けないことも多いと思うんですよね。

テリー いいなぁ、ほんとに羨ましいよ!

井上 テリーさんにそう言っていただけると、ほんとに嬉しいですね。6月の半ばから1カ月間、まずハワイに行ってきます。もうチケットも取っているんです。

〈テリーからひと言〉

 井上さんは昔からの知り合いだけど、こんなにいろいろな話を聞いたのは初めてかな。おもしろかった! ぜひ芸能人の話は本にしましょう。ハワイも楽しんで。

井上公造(いのうえ・こうぞう)1956年、福岡県生まれ。大学卒業後、フリーライター、竹書房編集長、サンケイ新聞社サンケイスポーツ文化社会部記者を経て、芸能リポーターに転身。1998年、「有限会社メディアボックス(現在の株式会社KOZOクリエイターズ)」を設立。「スッキリ」(日本テレビ系)、「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ系)、「おはよう朝日です」(朝日放送テレビ)などのテレビ番組に出演。今年3月末で全9本のレギュラー番組から卒業した。

*「週刊アサヒ芸能」5月26日号より

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