ウクライナ支援で松のや「チキンキエフ定食」復活熱望の声

 連日、ニュースや新聞で報じられるウクライナ情勢。その影響で戦局や現地の地理に詳しくなった人も多いと思うが、ウクライナ料理について知っている人は少ないだろう。
 
 ちなみに代表的なロシア料理として世界中で認知されている「ボルシチ」、現地では定番の保存食として食べられている豚の脂身の塩漬け「サーロ」はウクライナ発祥。また、ロシアで人気の鶏肉のカツレツももともとはウクライナの伝統料理で、「チキンキエフ」や「キエフ風カツレツ」などと呼ばれている。
 
 日本で食べられる機会はなかなかなかったが、昨年10月に牛丼チェーン「松屋」系列のトンカツ専門店「松のや」と「松乃屋」で期間限定メニューの「チキンキエフ定食」として登場。すでに販売は終了しているが、ネット上では《この時期だからこそ復活してくれないかな》など再メニュー化を望む声も出ている。

「松のやでは各国の名物フライ料理を販売する『世界の揚げアゲグルメ探索』というキャンペーンを展開。その第二弾だったのがチキンキエフ定食でした。しかも、ウクライナ大使公認のメニューで、セルギー・コルスンスキー駐日大使も自身のツイッターでPRしていたほどです」(飲食情報誌編集者)

 バターを鶏肉で巻いているため、口に入れると肉汁とバターの濃厚な旨味と風味が広がり、パンチの利いたガーリックトマトソースとの相性も◎。ご飯のおかずとしても抜群で、日本人の好みにも間違いなく合う一品だ。

「ちなみに松屋は19年3月、『5年で30店舗』という目標を掲げてモスクワ市内にロシア1号店を出店しましたが客足が伸び悩み、同年12月で閉店。そのままロシアから撤退しています。さすがに意図したことではないとは思いますが、今回の松のやのチキンキエフ定食が結果的にロシアに対する意趣返しになったのではないでしょうか」(同)

 ネット上のレシピサイトにも多数投稿されているチキンキエフ。自分で作ってみるのも悪くないが、絶品と評判だった松のやの定食メニューもぜひ復活してもらいたいものだ。

(トシタカマサ)

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