大河ドラマ60年を彩った女たち【1】「歴代女優ランキング」2位宮崎あおい、1位は…

 激動の幕末を描いた第1作「花の生涯」(63年)では主人公・井伊直弼(尾上松緑)の侍女を淡島千景(12年没、享年87)が演じ、モノクロながら雅な色香を画面いっぱいに放った。それからおよそ60年、1000人アンケートで好きな大河女優を緊急調査。「歴代ランキング」をここに!

 アンケートの結果、ダントツの1位に輝いたのは「八重の桜」(13年)で〝幕末のジャンヌ・ダルク〟こと山本八重を演じた綾瀬はるか(37)。会津藩で砲術指南を務める山本家に生まれ、やがて銃の扱いを体得。戊辰戦争では、男装して戦場に身を投じる。

「おなごが鉄砲撃つのがそんなにおかしいべか」

 綾瀬の会津弁とド迫力の銃撃戦のシーンは今も語り草となっている。

「戦場で銃を撃つ姿とバスト揺れ激走シーンにしびれた。砲撃にさらされて汗と泥にまみれた綾瀬がとにかく鮮烈だった」(40代男性)

 見せ場は泥んこ巨胸にとどまらない。

「八重の口癖『ならぬことはならぬのです』は何度もマネした」(20代女性)

「戦争が終わってから学校を作るところが良かった。ハンサムウーマンって言葉が流行った」(50代男性)

 続いて2位に食い込んだのが「篤姫」(08年)の宮﨑あおい(36)。放送開始時点で22歳1カ月は、大河ドラマ主演の最年少記録だ。芸能レポーターが振り返る。

「放送の前年に俳優だった高岡蒼佑(40)と結婚して世間は呆然。NHKのスタッフからは『収録中に妊娠したらどうするんだ』と不安の声が聞かれました。その後、宮﨑は11年に離婚。『軍師官兵衛』(14年)で主役を演じた岡田准一(41)と結婚した際には、大河主演同士のビッグカップルと話題になったものです」

 そんな私生活のゴタゴタをよそに、和服姿の宮﨑は大河ファンの心をガッチリとつかんだ。

「将軍家に嫁いでだんだん成長していく姿が胸を打った」(40代男性)

「うつけのフリをしていた徳川家定(堺雅人)に抱きかかえられてキュンとなるシーンが忘れられない」(40代女性)

 宮﨑と同様、結婚のニュースで作品の注目度アップに貢献したのが3位の松嶋菜々子(48)だ。

「01年2月に反町隆史(48)との結婚を発表し、翌年の『利家とまつ』では唐沢寿明(58)演じる主人公の妻という役どころ。反町が織田信長を演じたので、混乱する視聴者が続出しましたが、松嶋の『おまかせくださりませ』というセリフは流行語になりました」(芸能レポーター)

 続いては「おんな城主 直虎」(17年)から、気丈な女性武将に扮した柴咲コウ(40)は伝説の〝槍ドン〟で4位にランクインした。

「磔にされている政次(高橋一生)の胸に槍を突き刺したシーンは今も忘れられない」(30代男性)

「政次はまさに一世一代の散り際。『他の人に殺されてたまるか』と処刑した覚悟たるや‥‥」(40代男性)

 橋田壽賀子氏が脚本を手掛けた作品からは、「春日局」(89年)の大原麗子(09年没、享年62)、「おんな太閤記」(81年)の佐久間良子(83)と2人の主演女優がトップ10に食い込んだ。

「『太閤記』でねねを演じた佐久間良子さんが『春日局』では大原麗子さんの母親役で登場。美の競演にワクワクした」(50代男性)

「大奥で権力を握っていく大原に影響されてか、会社に『お局様』が急増。それから男がずいぶん弱くなった」(60代男性)

 トップ10には、他に上野樹里(35)、井上真央(35)、さらには「鎌倉殿の13人」に出演中の新垣結衣(33)といった面々が。「西郷どん」(18年)で西郷隆盛の2番目の妻を演じた二階堂ふみ(27)は体を張った演技で10位に滑り込んでいる。

「吉之助(西郷隆盛)の子を産んだ時は、赤ちゃんもホンモノで、本当に二階堂さんが出産したのかと思った」(30代女性)

「吉之助との別れを前に鹿児島の海に入って抱き合うシーンが頭から離れない」(40代男性)

 ヒロインの名演技は大河ファンの心にしっかりと刻みつけられているのだ。

*大河ドラマ60年を彩った女たち【2】につづく

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