木村拓哉・工藤静香夫妻の次女でモデル・女優のKoki,の初主演映画として話題となった清水崇監督のホラー映画「牛首村」。2月18日の公開から3日で約10万人を動員するスマッシュヒット、華々しい女優デビューを飾ったが、同作品は有名心霊スポットでロケを敢行したことでも知られている。
その場所は富山県魚津市の郊外にあるホテル廃墟の「坪野鉱泉」。80年の倒産後も建物は放置され、“北陸最恐スポット”と呼ばれるようになったとか。真偽のほどは不明だが、霊能力者の故・宜保愛子さんが建物内に入るのを拒んだとの逸話もあるほどだ。
ここにまつわる話で有名なのが、96年5月に「坪野鉱泉へ肝試しに行く」と家族に告げたまま県内在住の19歳（当時）の女性2人が失踪した事件。国道沿いの防犯カメラが魚津方面に車で向かう姿を捉えたのを最後、以降の足取りは途絶えていた。ところがそれから24年後の20年3月、富山新港で2人が乗った軽自動車が発見され、引き上げられた。
これまで取材で現地を何度も訪れたライターは、「暴走族など若者グループによる拉致説もありましたが、地元で囁かれていたのは北朝鮮工作員による拉致説。坪野鉱泉は彼らのアジトとの噂も流れていました」と話す。実際、01年には隣の黒部市を流れる黒部川の河口から北朝鮮製と見られる水中スクーターも発見され、噂が真実味を帯びていったという。
「ここは90〜00年代、夏場になると若者が週末ごとに夜な夜な訪れていた場所。そのため、当時から工作員が潜伏していたという説は可能性が低いと見られていました。とはいえ、廃墟内にハングルの新聞が発見されたとの情報もあり、さらに何者かが一時期生活していた痕跡など不可解な点が多いのも事実です」（同ライター）
映画のストーリーとは直接関係ないものの、こんないわくつきのスポットでロケを行うなんて驚きの一言。どうやらリアリティ溢れる映像の秘密はコレにあったようだ。
