一時は陥落も時間の問題と報じられながらも徹底抗戦の末、首都キーウ（キエフ）周辺からロシア軍を撤退させることに成功したウクライナ。現在も散発的なミサイル攻撃のほか、再攻勢に出るとの情報もあり予断を許さない状況だが、現地では一部の飲食店や商店などが営業を再開している。
そんな中、気になるのは海外資本のフランチャイズ系飲食店。ロシア国内からマクドナルドやスターバックスなど主要チェーンが抗議的な意味合いから撤退したが、ウクライナでも戦火の激化に伴い無期限休業状態となっている。
「4月に入ってからはキーウ市内ではレストランやカフェに繰り出す人の姿も少しずつですが増えています。それだけにマクドナルドをはじめとする西側チェーンの営業再開を望む声が高まっています」（飲食業界誌記者）
特に地元の鉄道の玄関口であるキーウ中央駅の正面向かい側にあるマクドナルドは、“世界で二番目に混雑する店舗”として有名。観光客も立ち寄る人気スポットだったという。
「1位はモスクワ中心部のプーシキン広場にあった店舗だったため、キーウの店舗が復活すれば繰り上げで世界一位になる可能性は高い。以前から野菜やバンズの原材料の小麦は地元産、パティも地元工場で作られたものを使用。『同じメニューなのにクオリティが他の国よりワンランク高い！』と海外のマックフリークの間で話題になっていました」（同）
さらに日本にはないチーズフライや限定メニューもあったそうで、ポテトやチキンナゲット用のソースは常時10種類以上を用意。現地ではどの店も日中は混雑しており、キーウ中央駅前店の隣には「McFoxy」というパクリバーガーショップまであったとか。
「ただし、営業再開の話をするにはあまりにも時期尚早です。少なくとも停戦後、情勢がある程度落ち着いてからになるでしょうね」（同）
マクドナルドで食事を楽しめる平和な日常が、ウクライナに一日もはやく戻ってくることを願ってやまない。
