「糾弾できなかった」大橋未歩が不快感を抱き続けたマスコミ界の偏見ワードとは

 元テレビ東京でフリーの大橋未歩アナウンサー(43)が19日、「5時に夢中!」(TOKYO MX)に出演。マスコミの仕事を長年してきたうえで、自身がふさわしくないと思う表現について、あるワードに不快感を抱いていることを語った。

 同番組では3月に出版された「失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック」(小学館)に関するニュースを取り上げた。このガイドブックは「美しすぎる市議」、「女性ならではの繊細さ」といった、褒め言葉のように聞こえても性差別や偏見を含んだ表現をまとめたもので、メディアで働く女性記者らが中心となって執筆されたものだ。気をつけたい表現の例として、「良妻賢母」や「イクメン」、「女性特有の…」といったワードが番組でも取り上げられ、ジェンダーバイアスのかかった表現についてトークが展開されていく中、大橋アナ自身が不快に思っていたある表現を挙げた。

 大橋アナは「ずっとマスコミの中にいて、10年前くらいまでは普通に『あげまん』『さげまん』とかいう言葉が使われていたので、それがすごくその場は嫌な気持ちになっていたんですけど、やっぱりそこで糾弾することができなかったんですよ、場の空気を乱してもなんだし」とメディアでよく使われていた「あげまん」「さげまん」のワードに不快感を表した。

 また熱愛報道に関するモラルについても「当たり前に熱愛って言ってるけど、男女の性指向がわかんないよね、もしかしたらどっちかがカミングアウトしていないだけで、G(ゲイ)の方が好きかもしれないじゃん、って。でも普通に熱愛って見出しとかつけて写真を出すのもデリカシーないなと思っちゃいます。性指向わからないのに」と男女間での恋愛が当たり前だという決めつけを含む報道のしかたに疑問を持っているという持論を展開した。

 10年前には言えなかった「あげまん」という表現への不快感に、スタジオ全員が納得している様子から、メディアの価値観はしっかりアップデートされているようだ。

(浜野ふみ)

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