「プーチンの遺伝子で妊娠」提唱者まで!独裁者を支えるロシア女性議員の素顔

 ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、なんとロシア国内におけるプーチン大統領の支持率が上昇しているという。

 先月31日、ロシアの独立系世論調査機関レバダ・センターが、ウクライナへの侵攻開始後に実施したプーチン氏の支持率に関する調査結果を発表。それによれば、支持率は前回調査から12ポイント上昇、驚くなかれ83%にも達しているというのだ。

「調査は3月24日から30日にかけて実施されたもので、プーチン氏の支持率だけでなく、ウクライナでの『特殊軍事作戦』に関する調査でも81%が支持する、と急上昇しています。背景には、2014年のクリミア併合による支持率急上昇と同様、国内メディアに侵攻実態を報道させない、という情報統制があることも考えられます。それにしても支持率8割越えという数字には驚くばかりです」(ロシア事情に詳しいジャーナリスト)

 しかも、依然としてプーチン氏は女性からの人気が高く、なかには熱狂的な支持者も少なくないのだとか。

「与党内の女性議員の中にもプーチン崇拝者は多く、有名なのが『統一ロシア』のワレンチナ・マトヴィエンコ氏です。彼女はロシア初の女性上院議長で『現代ロシアの女帝』と称され、今回のウクライナ侵攻では上院議長として侵攻を後押しするなど、プーチン氏を全面的に支援してきました。また、ロシア中央銀行総裁のエリヴィラ・ナビウリナ氏も、ウクライナ問題後、価値暴落したルーブルの乱高下に対応するなど、金融・経済問題においてプーチンからの信頼が厚い。ほかにも、2015年からロシア外務省初の女性報道官を務めるマリア・ザハロワ氏も熱狂的なプーチン支持者だと言われています」(同)

 さらに、かつて議会で驚くべき法案を提出したとして知られるのが、エレーナ・ミズーリナ下院議員だ。

「同氏は2013年に同性愛者を厳罰に処すことを求め、国内外で波紋を広げた人物ですが、翌14年にはロシア議会で、『プーチン大統領の精をすべてのロシア人女性に郵送し、妊娠させましょう。大統領のような健児の遺伝子を全土で増殖できれば、ロシアの未来は安泰です』と前代未聞の提案をして議会を騒然とさせたこともあります。彼女の場合、プーチン氏の支持者というより、“強いロシア”を掲げるプーチン思想に共鳴する熱狂的な信者といったところですが、だからといって、プーチン氏のDNAをばら撒いて、逞しい子供を増やそうという発想には驚かされます。ただ、強いロシアを求める保守層には、男は強くあり女性は男に尽くすものという考え方があり、彼女の意見に同調する声もあったと言いますからね。そうした人たちがプーチン氏の支持率を下支えしていると考えられます」(同)

 国によって風土や文化が異なり、だからこそ、風習や考え方が異なるのは理解できるが、それにしても……。

(灯倫太郎)

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