賛否両論が噴出した「メルカリ」通勤ラッシュの”座席”出品騒動

 通勤ラッシュ時の自由席を確保し、その席に座る権利を売る――フリマプリ「メルカリ」で出品されていた珍品に、ネット上が賛否両論噴出の大騒ぎとなった。
 
「出品されていたのは、『北総線 8時6分 小室駅発 2両目座席』という商品で、東京都葛飾区の京成高砂駅と千葉県印西市の印旛日本医大駅を結ぶ北総鉄道北総線の、小室駅から確保してある自由席を譲るというものでした。価格は平日の好きな3日間を選ぶことができ、1800円。メルカリの購入画面を提示すれば、出品者が座っている席を譲る旨が記載されていたのです。この出品が6月4日に行われるやツイッターで一気に拡散したのですが、メルカリ側が即座に対応。メルカリでは『禁止されている出品物』に『物品ではないもの』や『手元にないもの』とあり、規約違反に該当するとして削除されたのです」(ネットウォッチャー)

 ネット上ではこれに、《その発想はなかった!》《これから真似する人が続出するんじゃないか?》《無料の自由席を金を取って譲るのは法的には問題ないのか?》《見知らぬ人と実際に接触しなきゃいけないとか無理》などの意見が書き込まれていた。
 
「そもそも、公共の列車の座席の売買自体が不当な供与に当たり、迷惑防止条例に抵触する違反行為です。しかし、例えばダイレクトメッセージでやり取りされた場合、誰がどこの席を譲られたかは当人どうししか分からないため、今後、SNSなどを介した同じような例が出てくる可能性はあります」(経済評論家)

 思わずハッとさせられるアイデアだが、他の乗客のことを考えれば、やはり無理のある行為だ。

(小林洋三)

マネー