糸井嘉男の打撃復活で始まった阪神内野陣の“ガラガラポン”

 日本ハムの新庄剛志監督は福引のガラガラ抽選機で打順を決めていたが、矢野阪神の守備位置はそういうわけにはいかないようだ。

 阪神の宜野座キャンプで“異変”が見られた。外野手の糸井嘉男(40)が一塁でノックを受け始めたのだ。それも、30分以上も。ノッカーを務めた久慈照嘉・内野守備走塁コーチはただボールを打つだけはなく、右方向の打球を逆シングルで捕球させ、一塁ベースに入らせるなど、本格的な動きも教えていた。

 ノック終了後、糸井は「外野(の動き)にもつながると思うし、勉強になります」と他意のないことを口にしていたが、そうではなかった。

「前日まで糸井は二軍練習に一時合流していました。矢野監督が年齢面での体力ダウンを懸念し、リフレッシュさせるためてした。今季は打撃好調なので『レギュラー復活』も囁かれています」(現地記者)

 糸井の一塁守備はこの日が初めてではなかったという。そのときは「試合に出るためなら」と“ついで”での練習だったが、こんな情報も聞かれた。

「佐藤輝明が頻繁に三塁手の守備練習を続けています。矢野監督は外野のレギュラーについて、『ロハス・ジュニアは使う』と言っていました。センターの近本光司は外せませんし、糸井が好調となれば、ライトの佐藤を動かすか、糸井に一塁を守らせるしかありません」(球界関係者)

「右翼・糸井」が復活するとなれば、大山悠輔は一塁にまわる。しかし、マルテが弾き出されてしまう。ガンケル、アルカンタラ、新加入のカイル・ケラー、アーロン・ウィルカーソンらの外国人投手たちとの試合出場枠の問題もここに重なってくる。

「藤井康雄1・2軍巡回コーチも糸井の復活を認めていました。今年41歳なので、フル出場は厳しいと思われますが」(同)

 ただ、一塁コンバートはその年齢的な部分を補うためとも囁かれている。外野、一塁と三塁は飽和状態だが、中野拓夢の出遅れにより、二遊間はレギュラー候補を絞りきれていない。大山か、佐藤をガラガラ抽選機でショートにコンバートさせることができたら、どんなにラクか…。

 糸井の一塁守備は、佐藤、大山に対する「コンスタントに打たなければ糸井と交代」という“喝”なのか? 守備陣の失策数は昨季まで4年連続でリーグワースト。矢野監督は今年も「守備」で頭を抱えることになりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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