元フィギュアスケート五輪代表の村主章枝氏が、2月17日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)に出演。17日に行われるフィギュアスケート女子フリーに出場するカミラ・ワリエワ(ROC)について語っている。
ワリエワは、昨年12月のドーピング違反が判明するも、15日のショートプログラムへの出場が認められ、82.16点で首位につけていた。同番組にゲスト出演した村主氏は、自身が2010〜2012年の2年間、ロシアで練習していた経験を踏まえ、「信頼している親やコーチから『飲みなさい』と言われたら、疑いなく飲んでしまうかも」と、その可能性について語っている。
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、15歳のワリエワに「回復不可能な傷を負わせることになる」などを理由に個人種目への出場を許可。ワリエワ側は祖父が薬を飲むコップを共有したことが原因であると釈明したとされるが、この裁定にMCの坂上忍は「これが認められたらCASってどーなってんだって感じなんですけれど」と納得いかない様子。村主氏も「現役時代は口にするもの全てに気を遣っていました。少し体調が悪くなって風邪薬を摂ろうかどうしようかという時も医師に相談していました。それぐらい気を遣っていたので少し考えにくい」と持論を述べている。
「その後、スタジオではワリエワ選手を指導するエテリ・トゥトベリーゼコーチにも言及。村主さんがロシアで練習していた頃、同じリンクでロシア選手を教えていたのが同コーチだったそうで、当時の印象について村主さんは『ぶったり蹴ったり怒鳴ったり、そういうコーチではないけれど、驚いたのはとにかく反復練習が多い。同じスピンとかジャンプを何度も練習させられる。それに対してついてこられない選手はそこで脱落していくというような感じ。だけど氷から上がったらすごく優しい』と話していました。まだ15歳のフィギュアスケート選手にとっては、最も身近でかけがえのない存在なのでしょう」(スポーツライター)
こうした話を受け、坂上は「トップ選手でも、仮にコーチから渡されたら安易に(薬を)飲むんですか?」と質問すると、村主氏は「国や環境によって違うが、選手の中には本当にすごく純粋、社会のことをあまりわかっていない15歳もいる。自分が信頼する人もコーチと両親しかいない、それしか出会っていない。その人たちに飲みなさいって言われたら疑いもなく飲んでしまう可能性もあるかな」と話すのだった。
ただ、レギュラーコメンテーターからは厳しい意見が集中。薬丸裕英は「周りにいる大人たちの責任だけれど、本人に責任がないとは言えない。コロナもあって、ドーピングの問題もある選手が安易に同じコップを使ったとは思えない」と主張。ミッツ・マングローブも「たとえ自分の意思だろうとうっかりであろうと、ドーピングの世界では年齢を理由に無しにしてはだめ。特例が認められるなら五輪出場の年齢制限を上げるべき」と断固たる対応をとるべきとした。