北京五輪で連日熱戦が繰り広げられているカーリング女子1次リーグ。頭脳を駆使し、ストーンをめぐる攻防を繰り広げることから「氷上のチェス」と表現されるこの競技だが、テレビ中継でやたら気になるのが「アラレちゃん」ばりの大きなメガネを着用した選手の多さだろう。
14日に行われた韓国戦で日本は5-10で敗れたものの、前回の平昌五輪で「メガネ先輩」として人気となった韓国スキップのキム・ウンジョンが登場、大きな注目を集めた。12日に対戦したROCのセカンドを務めるガリナ・アルセンキナも黒縁の大きな「アラレちゃん」メガネを着用。SNS上で「ロシアにもメガネ先輩が」と話題になった。
「そのほか、韓国のキム・ソンヨン、中国のワン・ルイ、スイスのアリナ・パッツなども、大きなメガネを着用しています。カーリングはスポーツ用でないメガネでプレーできる稀なスポーツですが、昨年12月の北京五輪最終予選の際には、参加9カ国のレギュラー36人中、なんと12人がメガネを着用していました。通常、アスリートはメガネではなく、コンタクトを着用することが多いのですが、この競技に限っては『メガネ率』が相当高いといえます」(スポーツライター)
ではなぜ、彼女たちはコンタクトではなく「メガネ」にこだわるのか。しかも、その大半が大きな丸眼鏡をかけているように思えるのだが…。
「カーリング会場は数カ所に除湿機を設置、湿度を一定に保っています。というのも、カーリングは石を氷に滑らせる競技。湿度が高いと霜が降りてしまい、氷のコンディションが悪くなってしまいます。そうなると当然、ストーンのコントロールが効かなくなり、ゲームに影響が出てしまう。その反面、会場は常に乾いた状態になっているため、もともとドライアイなどの選手はコンタクトレンズがつけられない。つまり、目が悪い選手にとって、メガネは乾燥した会場の中で闘うための重要アイテムというわけです」(同)
また、「アラレちゃん」フレームが人気なのは、レンズの天地が小さいとストーンを投げる時にフレームが邪魔になるため。あのような丸くて大きなレンズサイズのメガネが重用されているとのことだ。
カーリング女子もいよいよトーナメント戦に入る。新たな「メガネ先輩」を探してみるのも、新たな楽しみ方の一つかも。
(灯倫太郎)