プロ野球のキャンプシーズンまで1カ月を切った。2月開幕のJリーグはそれより一足先にキャンプインするが、どちらも気がかりなのは外国人選手の合流時期。なかには途中参加が認められている選手もいるとはいえ、それでも予定した日から合流できるとは限らない。
現にオミクロン株の感染拡大で各国は緩和していた出入国の規制を再び強化。日本でも21年10月から10日に短縮されていた入国後の自主隔離期間を再び14日に戻している。
プロ野球やサッカーの助っ人外国人選手も隔離免除の対象外のため、各チームの首脳陣も頭を抱えているという。
「しかも、日本と違って海外では今も新規感染者が非常に多く、母国に帰省中に感染するリスクも高い。それに罹患しなくても陰性証明書の不備等で出国が遅れる可能性も考えられます」(スポーツジャーナリスト)
実際、昨シーズンも合流が間に合った選手のほうが圧倒的に少なく、開幕直後は日本人選手のみでオーダーを組まなければならないチームもあったほどだ。昨年プレーしていた選手ならまだいいが、新加入の選手は実際に見てみないとわからない。特に連係プレーが重要なサッカーだとパスやディフェンスの約束事も多く、どんなに優秀でもすぐに結果を出すのは簡単なことではないからだ。
「また、隔離中は狭い室内で軽い筋トレくらいしかできないため、合流後のコンディションも不安。なにより単身赴任となるケースが多いため、慣れない異国の地でホームシックに陥らないかメンタル面も心配です」(同)
政府は21年8月から人道上の配慮が必要なケースとして外国人選手の家族の入国も認めていたが、これもオミクロン株の影響で見直しとなり、同行が難しくなっている。
開幕後、スタートダッシュで勢い乗るためにも、外国人選手頼みにならないようなチーム作りが必要になりそうだ。