真冬に停電したら!? 暖房器具が使えない非常時の暖の取り方とは?

 12月に入っても例年より気温の高い日が続いたが、中旬を過ぎたあたりから寒波が到来。一転して厳しい冬となり、北海道では観測史上最大の大雪を記録した地域もある。
 
 この季節、一番困るのは停電。山陰から北海道の日本海側では大雪による停電がたびたび起きており、なかでも05年12月の新潟、18年12月の北陸、20年12月の兵庫県北部、21年1月の秋田では大規模な停電に見舞われ、ニュースでも大きく取り上げられたので、覚えている人も多いだろう。
 
 電気が使えないと当然、エアコンやコタツ、ホットカーペットは使えない。灯油を使う器具でも、ファンヒーターなど電力を要するものが多い。停電はすなわち、家じゅうの暖房器具の全滅と言っても過言ではないだろう。
 
 これは何も雪国だけの話ではない。首都圏でも暖房がストップすれば、今の時期なら室内でも氷点下近くまで下がることもある。そこで、電気に頼らない暖の獲り方が必要となる。

 重ね着やダウンジャケットやコートなどの上着を羽織る、毛布に全身くるまる程度なら誰でも思いつくだろう。でも、これとは別に部屋の室温を数度上げられる方法がある。
 
「窓を覆う形でダンボールやビニールシート、ゴミ袋などを貼りましょう。それと床からも寒さが伝わるのでフローリングの部屋で過ごすのは避ける、もしくはマットを敷くだけでも違います。また、普段から使い捨てカイロを常備しておくと、もしもの時に役に立ちます」(防災ジャーナリスト)

 カセットコンロがあれば、それで暖を取れるが長時間の使用は一酸化炭素中毒のリスクがあり、定期的に換気しなければならない。そのため、取り扱いには注意が必要だ。

 また、車に避難する人もいるだろう。ただし、こちらも長時間同じ姿勢だとエコノミークラス症候群を発症する恐れがあり、マメに手足を動かすことが重要だ。

 また、体の中から温まる方法も。

「ショウガを含んだ食材をはじめ、チョコレートやナッツ類にも身体を温める作用があり、非常時の食料としても便利です」(同)

 備えあれば憂いなし。いざという時に困らないようにしっかり覚えておこう!

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