V奪回を目指す原巨人が前パイレーツのグレゴリー・ポランコ外野手の獲得に向け、“合意間近”との一報が飛び込んできた。「トッププロスペクト」「バリバリの現役メジャーリーガー」とも紹介されていたが、米メディアの評価はいささか異なる。巨人にとって、渉外担当者の眼力が試される補強となりそうだ。
「ポランコは2017年WBC大会で最優秀外野手に選ばれ、21年までの5年契約を結んでいました。でも、パイレーツ側は延長には積極的ではなく、筒香嘉智の慰留を優先させた印象も受けました」(米国人ライター)
同じ左打ちのスラッガーとして、筒香と天秤にかけられて負けたというわけだ。
17年WBC大会で最優秀外野手に選ばれたように、ポランコは将来性を高く評価された“トッププロスペクト”だった。しかし、18年に利き腕の左肩を故障し、昨年は新型コロナウイルスに感染してしまい、十分なコンディション作りができず。今季もウインターリーグで手首を骨折したことが響き、打率は2割8厘、本塁打11、打点36に終わった。超特大の一発も放つが、三振数も3ケタに到達している。
「左肩を故障してから、守備力も落ちてしまいました。本人は『こんなはずじゃない、きちんと調整すれば』と思っているはずです」(同)
年齢的にもまだ30歳と若く、復活の可能性も十分にある。5年契約が終了した今オフ、シビアに買いたたかれるよりも「巨人からのオファー」に魅力を感じたのだろう。
とすれば、一部メディアで紹介されていたような「バリバリの現役メジャーリーガー」ではないようだ。本人はヤル気十分、巨人渉外担当者も“再生可能”と判断し、獲得の方向となったのだろう。さてポランコは、巨人の救世主となるか、それとも…。
(スポーツライター・飯山満)