ワクチン接種「ムダ死に」慟哭の闇実態(2)臨床試験で「マヒ性疾患」発症

 この悲劇について近藤氏は、製薬会社ごとに異なる接種環境を理由として挙げる。

「今回のようなモデルナ製による副作用について、きちんと報告されているかには疑問符が付きます。かかりつけ医が打つファイザー製と異なり、メインとなる大規模接種会場の医師とは一期一会の関係です。たとえ接種した数日後に具合が悪くなっても、搬送先の病院で同じ医師が担当するケースは皆無でしょう。かかりつけ医のように、長年の付き合いで情の通ずる関係性ではない。そのため、わざわざ立証困難な、書類作成にも時間を食う『接種後の死』を報告する義理もない。報告しなくても罰せられるものでもありませんからね。集計にカウントされていない副作用死の件数は、(接種後の死亡事例と同数の)1000人規模に上ると思われます」

 もはや、全体数を把握するのは不可能と言わざるを得ないだろう。さらに状況を混迷させるのは、副作用死による証拠が一切残らない点だ。これには、コロナワクチン接種によって生じる免疫の暴走「サイトカインストーム」が影響しているという。

「ワクチンによって免疫システムが過剰に活性化した状態では、サイトカインという生理的活性物質が大量に分泌されるのです。他方で活性化した免疫細胞は、ウイルスのみならず、体の正常細胞まで攻撃するようになります。次第に血管壁の一部を破壊してしまい、出血性の病変が現れてしまう。さらに、壊れた組織を修復しようと血小板が結集。これが行き過ぎると血栓ができるようになり、心筋梗塞や脳卒中で突然ぽっくり死んでしまうわけです。いずれも、診断書の上では『自然死』の範囲内で処理されます」(近藤氏)

 副作用死なんてどこ吹く風と言わんばかりに、8月から原則40歳以上を対象に接種スタートしたのが、アストラゼネカ製ワクチンだ。しかし近藤氏は、まったくオススメしていない。

「欧米では20〜40代の若い女性を中心に、血小板減少性の血栓症など致死性の高い副作用が確認されている。さらに恐ろしいのが、臨床試験の最終段階にあたる第三相試験で『横断性脊髄炎』が1例発生している点です。炎症箇所から下部が動かなくなる『マヒ性疾患』なだけに、命を落とすよりも厄介かもしれません。すでに、欧州諸国では接種を停止した国もあります」

 アストラゼネカ製の問題の根源は、ワクチンの「mRNA遺伝子」を包む膜にあるようで、

「『脂質』を用いるファイザー製やモデルナ製に対して、チンパンジーの風邪の原因となる『アデノウイルス』を弱毒化したものです。血小板減少性の血栓が生じているのは、同ウイルスを採用しているアストラゼネカ製とジョンソンエンドジョンソン製のみとなります」(近藤氏)

 ただし、新型コロナウイルスに感染しても血小板減少性の血栓が生じることはある。

「そのため、米国や英国の政府機関には『コロナのほうが危険だからワクチンは打つべし』との主張が強い。しかしここには『コロナで亡くなるのはお年寄りで、(ワクチン接種を原因とした)血小板減少性の血栓症の犠牲に遭っているのは多くが若い人たちです』という但し書きが抜けています」(近藤氏)

 打たないよりは打ったほうがまし、という消極的な考え方ならば、接種はよくよく見直すことも考えられる‥‥。

*「週刊アサヒ芸能」9月16日号より。(3)につづく

ライフ