菅政権の断末魔!五輪中の不敬・読み飛ばし・言い間違いで「不適任」が鮮明

 オリンピックもなんだかんだ無事に終了して、祭りの後の静けさに戻って現実を振り返ると、国内では菅政権の不人気が止まらない。コロナは第5波の爆発的増加が止まらず、入院できない自宅療養者の数は増え続け、かといって具体的な打開策を見出すことも出来ずに右往左往。頼みの綱だったオリンピックも、大会自体は日本のメダルラッシュで盛り上がったものの、相次ぐ失策・失敗で自ら帳消しにしてしまうという体たらくだ。

「読売新聞が8月7〜9日に行った世論調査では、五輪の開催を『よかった』と思う人が64%で、『思わない』の28%を大きく上回りました。一方、内閣支持率は6、7月の37%を下回る35%で最低を記録。不支持率も前回の53%を上回る54%に上昇。それでも読売だからまだ良い方で、これが朝日新聞の調べ(7、8日)になると支持率は28%で30%を割り、不支持率は49%から53%と半数を超えました。あれだけ反対論の強かったオリンピックを強行して、祝祭ムードにあやかろうという思惑は完全に水泡に帰した形ですね」(週刊誌記者)

 その菅首相、既に開幕から失敗をおかした。23日の開会式では、天皇陛下が「開会宣言」をしようという時、小池百合子・東京都知事と菅首相は共に座ったまま。あわてて最初に小池都知事が起立すると菅首相も急いで立ち上がったが、その様子がNHKで放送され物議を醸した。その後も失敗続きだ。大会が進行して日本人選手のメダルラッシュが続くと、菅首相はツイッターで漏れなく祝福の言葉を贈るが、コロナで苦しむ国民へのメッセージは無し。そうなるともうオリンピックの政治利用は明らかで、「コロナ対策しろ!」「感染爆発してる現実を見ろ」といったまっとうな批判コメントもあれば、「首相は予選落ち」「頭の中が金メダル」といった辛辣なコメントすら連ねられた。

 期間中に訪れた、8月6日の広島平和記念式典では、NHKが流した原稿テロップと実際のスピーチが異なるという珍事が。要は、菅首相が原稿を「読み飛ばし」てしまったわけだが、さらには「原爆」を「ゲンパツ」と言い間違えるという大チョンボ。加えて、9日に行われた長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典では1分遅刻して、開始後に着席するという始末だ。

「五輪開幕式はバッハ会長が本来の流れを無視して陛下に宣言を促してしまい起立を促すナレーションが間に合わなかったため、遅刻は完全に事務方のミスとされています。それならそれで仕方ないのかもしれませんが、機械的な祝福の連発は空気が読めていないことの表れで、『読み飛ばし』や『言い間違い』は完全に心ここにあらずといった状態。いずれにせよやることなすことハズシの連発で、与党内には菅首相の健康状態を疑う声も上がっています」(前出・記者)

 五輪はなんとか終了まで漕ぎつけたものの、今度は8月24日〜9月5日のパラリンピックを控えて何が起こるか分からない。9月30日の総裁任期満了、10月21日の衆院任期満了を控えて与党内では様々な政治スケジュールを設定しているが、それもおそらく全ては後ろ倒しになるだろう。ただ、菅続投の目だけは確実になくなっていくのではないか。

(猫間滋)

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