オードリー若林正恭がラジオの帝王に!「リトルトゥース」が奇跡を後押し

 オードリーの若林正恭は、芸人から一目置かれる存在になりつつある。かつては「オードリーのじゃない方」と呼ばれ、後に子犬系かわいさがフィーチャーされてからは「若さま」と女性ファンからもてはやされた。

 現在、オードリーのファンは「リトルトゥース」と呼ばれる。これは超人気ラジオ「オードリーのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)のヘビーリスナーのことを指す。かつて、米アーティストのレディー・ガガがファンのことを「リトルモンスター」と呼んだことに由来し、若林がラジオ内で命名した。芸能界にもリトルトゥースは多く、佐藤栞里やファーストサマーウイカ、つるの剛士やSixTONESの高地優吾と松村北斗、CreepyNutsのDJ松永、フワちゃんなどが公言している。

 オードリーが芸人としてのステイタスを高めたのは、この「オールナイトニッポン」。ニッポン放送の「首都圏ラジオ聴取率調査」(ビデオリサーチ調べ、12歳~69歳男女対象)では、16年から今なおトップを独走中。V30を達成し、深夜ラジオのシンボルとなった。18年~19年には10周年で全国ツアーを行い、ファイナルは日本武道館を満員にした。ライブビューイングも合わせると2万4000人が鑑賞するという、芸人+深夜ラジオで前代未聞の奇跡を起こした。

「若林さんが昨年、15歳年下の看護師との結婚を発表したのも『オールナイトニッポン』。いい夫婦の日(11月22日)に入籍したことを、リトルトゥースと春日さんが同じ生放送の番組内で知るという小粋な演出でした」(エンタメ誌編集者)

 オードリーのスター街道は、「M-1グランプリ2008」の準優勝から始まった。翌09年、若林は映画「劇場版 ヤッターマン 新ヤッターメカ大集合! オモチャの国で大決戦だコロン!」で声優デビュー。2年後には、バラエティ番組で音痴をイジられていたノリで歌手デビュー。舞台「芸人交換日記~イエローハーツの物語~」で初主演も務めた。翌12年には映画「ひまわりと子犬の7日間」で銀幕デビュー。13年には自著「社会人大学人見知り学部 卒業見込」でエッセイストデビュー。17年に3泊5日で単身キューバを訪れた旅の記録「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」を出版すると、「第3回斎藤茂太賞」を受賞した。

「メインMCとしても名高く、『オールナイトニッポン』で見せる若林ならぬ“毒林”で培ったトーク、大喜利の腕も衰えていません。今では松本人志さんも全幅の信頼を寄せるほどです」(前出・エンタメ誌編集者)

 昨年9月に放送されたTBS系特番「審査員長・松本人志」で初めてタッグを組み、今年4月に第3弾がオンエア。“笑いのカリスマ”松本も認めさせたマルチすぎる芸人は、平成から令和を股にかけた新ラジオの帝王。V31以降も、自己記録を更新していくに違いない。

(北村ともこ)

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