東京五輪で「性行為による変異株」が拡散する(1)知らないフリをする組織委

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が避妊用スキン16万個を選手に無料配布─。新型コロナ変異株による感染拡大が強く懸念され、かつ、開催そのものにも疑問の声が噴出する中、耳を疑いたくなるトンデモ級のニュースが世界を駆け巡った。この驚くべき措置が取り返しのつかない大惨事を引き起こすと、感染症専門医は断言するのだ。

 五輪参加選手へのスキン配布─。これは今に始まったことではないが、今回は史上初となる新型コロナ禍での開催である。

 さっそく、国内外からは「安心、安全な大会と言いながら、よりによってゴム配布とは!」「これでは組織委が選手同士のフリーな情事を奨励しているようなものだ!」との批判の声が続出。これに拍車をかけたのが、組織委による次のような説明だった。

「配布する製品は、性感染症防止の啓発などのために、母国に持ち帰ってもらうもの‥‥」

 このあまりにも苦しい言い訳に世界のメディアが大爆笑、否、アキれ果てたことは言うまでもない。

 事実、米オンラインニュースメディア「インサイダー」は〈選手たちは選手村でたくさん行為をする〉と断言した上で〈組織委がそのために避妊具を配布しようとしているのは明白〉と指摘。中には〈母国に持ち帰ってもらうのが目的なら、どうして帰国時に配布しないのか〉との、実に鋭いツッコミを入れた海外メディアもあった。

 そんな中、組織委はアスリートやチーム役員らの行動指針などを定めた「公式プレイブック第3版」を6月15日に公表した。ところが、これには〈ハグ、ハイタッチ、握手など物理的な接触は避けてください〉との一般的な留意事項は示されているものの、選手村での男女の営みについては、ひと言も触れられていないのだ。組織委関係者が、この間の舞台裏を暴露する。

「スキンの配布をすでに決定してしまった手前、今さら『性行為禁止』を明文化するわけにもいかず、知らないフリを決め込むしかなかった、というのが偽らざる真相です。また、組織委は第3版をもって最終版とする予定でしたが、さらに第4版公表の可能性にも含みを持たせたこと、つまり今後に言い訳の余地を残したことも、組織委内のこの間の迷走ぶりを如実に示す証拠です」

 だが、問題はフリー情交の黙認だけではなかった。ゴム製品配布の公表と時を同じくして、組織委は「選手が選手村に酒を持ち込むことは可能」との見解を示したのである。物議を醸したこの件についても、組織委関係者は次のように続けた。

「第3版では酒の『持ち込み』については、禁止も含めて全く言及されなかった一方で、ケータリングによる酒や料理の注文は可能である旨が明記されています。選手たちが『選手村の部屋でなら仲間との酒盛りも可能』と考えるのは当然でしょう」

 そしてこの際、組織委は部屋での酒宴もフリー性行為も見て見ぬフリをするということ、と断じるのだ。

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