大谷を怒らせた球審は”誤審の3傑”!? 二刀流に新たな好敵手出現か

 三振をコールされた直後に見せた大谷翔平の苦笑いはパフォーマンスなのか、それとも、標的にされたのか…。

 エンゼルスの大谷翔平選手が“微妙な判定”に泣かされて三振を喫したのは、ツインズとのダブルヘッダー第2戦だった(5月20日)。「ボール」とコールされてもおかしくはない外角球を続けてストライクと判定され、思わず球審のほうを見返してしまった。三振と同時に首を傾げたシーンは日本メディアも紹介していた。

「判定に不服があっても表情に出してはダメ。あんなことをしたら審判団に睨まれるだけ。後日、損をするのは自分」(プロ野球解説者)

 そんな心配の声も聞かれたが、この判定には深い意味があったようだ。

「その微妙な判定下した球審は、CB・バックナーさんなんです。大谷も分かっていて、パフォーマンスに付き合ったのかもしれませんし、『ここまでとは…』と驚いていたのかもしれません」(米国人ライター)

 判定を巡る単純な話ではなさそうだ。そもそも、CB・バックナー氏は“誤審の多い審判”として全米野球ファンの間でも認知されている。誤審の多そうな審判ランキングなるブラックな企画があると、上位3傑に必ずランクインされるそうだ。

「彼の名が改めて知れ渡ったのは、昨年の地区シリーズでの判定です。レイズとヤンキースの地区シリーズ第2戦で、微妙なコースのストライク、ボールの判定を巡り、結果的にヤンキースの足を引っ張ってしまったんです」(前出・同)

 とはいっても、バックナー氏はオールスターゲームでもジャッジを務めた実力者だ。「公平なジャッジがされた」という前提での話だが、メジャーリーグでは「ヘタクソ」と揶揄される審判は、「観客やTV視聴者を楽しませるため、試合に影響のないところで演出をしているのではないか?」という声も聞かれた。演出しているのか否か、その真相は定かではないが、ある意味でバックナー氏は有名人だ。彼が球審を務める日は両チームの選手たちが「何か起きるかも?」と楽しんでいる面もあるそうだ。

 だとすれば、大谷は微妙なコースを自身に不利な判定をされ、「こんなにヒドイのか?」と怒っていたのではなく、笑っていたのかもしれない。

「大谷を泣かせた審判として、CB・バックナー氏のことを米メディアが報じていました。大谷が相手だからニュースになったんです。米記者たちも『試合のあとにディナーの予約でも入れて、早く終わりにしたかったのだろう』と、ユーモアを交えて氏のことを批判していました」(前出・同)

“誤審”も見せ場に変えてしまうのがメジャーリーグだ。三振を喫した大谷が怒っていないことだけは間違いなさそうだ。CB・バックナー氏は二刀流の好敵手になるかもしれない。

(スポーツライター・飯山満)

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