カフェを利用する女性や高齢者に、卑猥な迷惑行為や特殊詐欺の被害防止を呼びかける目的で、大阪府警天満署と地域のカフェが協力して実施したコラボ企画に一部からは批判的な意見があがっている。
今回大阪府警に協力したカフェは「ちかんきをつけて」「サギきをつけて」とラテアートでメッセージが書かれたカフェラテを販売し、メディアなどでも取り上げられ話題となっていた。薄着になる夏に向けて、増加する傾向のある迷惑行為を減らすため、カフェを利用する世代の女性に啓蒙を促す狙いだが、これが当の女性たちから大不評のようだ。
SNS上では《『気をつけてラテ』にブチギレそう》《女性たちに防衛を求めるのは『注意不足だ』と被害者を責める風潮を作る気が…》《電車内でのタッチ犯罪に気をつけてない女性なんてほとんどいないし、今さら飲み物にまで書く必要あるの?》《そんなコラボするなら防犯カメラ増やすなり、“触り魔”を取り締まる具体的な活動をしてほしい》《『薄着してたのが悪い』とか、『満員電車を避けるべきだった』とか、被害者に落ち度があるようなメッセージと捉えかねられないでしょ》《被害にあった女性がこれを見たら最悪の経験を思い出してつらい思いをするだろうからやめてほしい》と女性ユーザーからは今回のラテアート企画を非難する声があがっている。
どれだけ注意を払っていても、卑劣なおさわり行為をする加害者がいなくならない限り、いつ被害に遭うかわからない。迷惑行為の被害がなくならない現状で、「自衛しろ」と警鐘されても反発が起きてしまうのも頷ける。女性たちへの卑猥犯がいなくなるよう防犯システムの向上が求められている。
(浜野ふみ)