交渉球団はバレていた!? 澤村拓一のゴーゴーカレー発言とボストンの検索事情

 2月12日時点でボストンレッドソックスはまだ正式に発表していないが、海外フリーエージェント権を行使した澤村拓一が、アメリカ東海岸の伝統球団のユニフォームに袖を通すのは間違いなさそうだ。

「実は、レッドソックスは澤村との本格的な交渉を始めたとき、40人のメジャー契約選手枠がいっぱいだったんです。レッドソックス側が枠を調整するのに時間がかかっており、契約合意後に即発表とはなりませんでした。40人枠の調整ということは、澤村とレッドソックスは最初からメジャー契約で交渉を進めていたことになります」(米国人ライター)

 本来は表に出せない澤村の交渉相手は、一部で「バレバレだった」との指摘も見られた。通常、球団との交渉は後日談として報じられるのだが…。

「澤村が渡米直後、日本のテレビ局が製作しているユーチューブ番組に現地から出演しています。その内容を知った米国の野球ファンが、どこの球団と交渉するのか、ピンと来たようです」(前出・米国人ライター)

 澤村が日本を離れたのは2月4日。どの球団と交渉するのかはひと言も喋っていないが、このユーチューブ番組において、「ゴーゴーカレーと牛角で食事をした」と漏らしてしまった。

 ゴーゴーカレーと牛角、日本ではおなじみだが、この2つの店舗があるのは、アメリカではニューヨーク、ボストン、ヒューストンの3都市だけ。ヤンキース、メッツ、レッドソックス、アストロズの4球団が挙げられ、地元メディアのニュースサイトや名物記者のツイッターなどからレッドソックスと交渉中であることが判明していたそうだ。

 レッドソックスはチーム情報を提供するメジャー球団の公式SNSの登録者数ではナンバー1ではない。しかし、検索数では常にトップを争っているチームだ。ボストンはハイレベルな大学と大手企業があり、ネット検索にも長けた人が多いのだろう。

 契約を結んでからの後日談ではなく、「これから交渉する」という“異例のバレ方”だったが、澤村に対する期待は大きいそうだ。

「昨季、巨人の三軍にまで落ち、トレード移籍後に復活した経歴は紹介されています。期待される要因は、彼の投げるスプリットが150キロ近い球速をマークしているとのこと。それだけではなく、澤村の投球全体におけるスプリットの割合が36%を超えていて、その数値以上にスプリットを投げるMLB投手は7人しかいない、と。スプリットのスピードよりも、投球全体での割合、数字を根拠に『期待できる』と、ボストンのファンは見ています」(関係者)

 数字の話をもう一つ。レッドソックスは救援投手陣の防御率が良くない。澤村の36%強のスプリットが決まれば、クローザーに上り詰める可能性もある。澤村が検索ナンバー1チームで大躍進を遂げそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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