パチンコ店従業員「地方では勝ち組職業」だった!?「30代で年収1000万円も…」

 ギャンブルというイメージがあまりに強いのか、世間が抱く印象が決して良いとは言えないパチンコホール従業員。今年のGW期間中には自治体の休業要請を無視した一部店舗のせいで業界全体が国民やメディアから激しい大パッシングを浴びてしまった。

 公務員や大企業の社員というだけで信用する人が多いように、パチンコ業界というだけでそこで働く人間をあまり評価していない者たちがいるのも事実。だが、彼らは果たして負け組なのだろうか?

「実は、パチンコホールは昇進スピードが大変早く、マルハンやダイナムのような大手でも30歳前後に店長になる人も多い。給与水準は正社員ならローカルチェーンでも同年代の平均年収よりも上。30〜40代で年収1000万円を超える人も多く、そこいらの有名企業と比べても収入面ではまったく遜色ないですよ」

 そう指摘するのは、パチンコ業界に詳しい転職コンサルタント。大企業並みの給料を得られ、しかも採用のハードルもそこまで高くないのは就職先としては魅力的かもしれない。

「最近は難関大出身者もパチンコ業界に就職していますが、一方で専門学校卒や高卒での採用枠もあります。つまり、学歴がなくても高収入のチャンスがある数少ない業界なのです。もちろん、出世できない人のほうが多く、離職率が高い業界という側面もありますが、最初から『ダメなら転職すればいい』と割り切って働いてる人も多いですよ」

 パチンコホールに勤めていた人は転職市場での評判は芳しくないとも言われているが、接客経験を生かせる飲食系やサービス業など特定の業界では逆に好まれるという。

「それにパチンコチェーンは福利厚生が手厚いことで知られています。契約社員やアルバイトでも、借り上げたマンションやアパートの一室を寮として提供するところも多い。市場規模の縮小が懸念されていますが、10年20年で消滅するような状況ではありません。実際、求人の少ない地方では人気のある勝ち組企業なんです」

 高学歴のエリートでなくても高収入の可能性があるという点では夢のある職場と言えるのかもしれない。

(高島昌俊)

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