「ロマンスカー」撮影目的で駅に侵入!撮り鉄の“暴走行為”はなぜ起きた?

 またしても鉄道ファン、それも“撮り鉄”と呼ばれるマニアが暴走した。10月25日未明、移送されるロマンスカー「RSE」を撮影しようと、3人の“撮り鉄”が深夜に小田急線座間駅に不法侵入。職員に見つかり逃げていく様子を映した監視カメラの映像が公開された。この日は鉄道ファンが踏切内に侵入し、緊急停止する事件が3件も発生。一連の事件が報じられると、大きな反響を呼んでいる。

 撮り鉄が線路や駅に侵入する事件はここ数年の間に何度も発生。その度に問題視されているが、いっこうに収まる気配はない。

「鉄道ファン暴走の最大の理由と言えるのが、SNSの存在です。SNSがなかった頃は撮った写真を自慢する場は大手掲示板か仲間内ぐらい。ところがSNSによってアピールする場ができ、珍しい写真やいい写真を撮ろうと行動がエスカレートしていったという見方もできます」(鉄道ライター)

 さらに今回のRSEは8年前に引退。来春開業予定のロマンスカーミュージアムに移送するところだった。このチャンスを逃すと線路上の写真を撮ることはできないため、犯罪行為に走ってでも…という気持ちになったことは想像に難くない。

「夜間に移送されたことも暴走に拍車をかけたと言っていいでしょう。昼間であればどこでも撮れますが、夜間だと車体にライトが当たる駅に限られる。そのためリスクを犯してでも駅に侵入したのだと思います。同様の事件は今後も起こるはず。鉄道会社にとっても迷惑で頭の痛い問題です。ちなみにこういった犯罪行為をするのは若者がほとんど。未成年なら何をしても大丈夫と思っている節があります。彼らは『邪鉄』と呼ばれ、同じ撮り鉄からも忌み嫌われる存在なんです」(前出・鉄道ライター)

 鉄道ファンの暴走は許されるものではない。今回もそして今後も厳しい対応をしてほしいものだ。

※写真はイメージです

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