電車の「連結部分」を愛でる鉄オタが「車両間の貫通路でする迷惑行為」っていったい…

 撮り鉄など鉄道オタクによる迷惑行為が大きな社会問題になっている中、鉄道好きの間でもとりわけ珍しい「連結部分愛」が注目を集めている。

 SNS上に現れたある鉄道ファンは、「連結棒偏愛者」を自称しながら、日々連結部分を愛でる発信している。一見、ほほえましい投稿に見えるが、時に車両と車両が連結された「貫通路」に居座り、他の乗客が通れないといった報告も寄せられており、法律やマナーの観点から問題視する人も出ている。

 鉄道営業法第37条は、線路内への無断立ち入りや連結棒の操作を禁じているが、貫通路は、鉄道に関する技術上の基準を定める国土交通省の省令第75条で「旅客が安全かつ円滑に通行できる構造とせよ」と定めているものの、「居座ってはいけない」と条文化されてはいない。

 しかし、同省の「鉄道の安全利用に関する手引き」では、「貫通扉の近くにいるときは、貫通路に立ち止まらないようにしましょう」とあり、また「一部の列車では、非常時などを除き、貫通路を移動してはいけない場合もある」との注意書きもある。実際、最新の車両では、貫通幌側の扉を閉めきって外部と隔離し、走行中の通過自体を禁止しているものもある。

 上記のXについては、《マナーを守ってほしい》といった声の他、《急停車や事故時に何の安全策もされてない》など、新たな鉄オタの迷惑行為ではないかとの懸念も叫ばれている。

 今のところ大きな問題は発生していないようだが、鉄道ファンには、公共の安全と周囲への配慮を忘れず、節度ある愛好活動を心掛けてほしいものだ。

(ケン高田)

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