国民を食いモノにする菅政権の“弱肉強食思想”を臆面もなく標榜しているのが、第3の共犯者で小西美術工藝社社長のアトキンソン氏。新聞の「首相動静」欄を見てもわかるとおり、菅総理とは幾度となく会食している。
アトキンソン氏は米ゴールドマン・サックスのアナリストなどを務めた英国人だが、ハゲタカ・ファンド事情に詳しい経済アナリストは、次のように警鐘を鳴らすのだ。
「日本の歴史や文化に精通した親日家と言われているが、その本性はまさに、日本を食いモノにするハゲタカ外国人そのもの。アトキンソン氏がかねてから『中小零細企業は淘汰されなければならない』と公言してはばからないのも、残酷な淘汰の末に生き残った日本の大企業をハゲタカがそっくりそのまま乗っ取ったり、そこに青い目の経営者が乗り込んで、さらなる合理化を進めたりするための方便にほかならないのです」
その顛末のデタラメぶりは、日産のカルロス・ゴーン氏の一連の所業を見れば明らか。加えて、アトキンソン氏率いる小西美術工藝社は日光東照宮をはじめ、日本各地の神社仏閣の修繕を受注することで、すでに相当の利益を手にしているとも言われているのだ。
「要するに、アトキンソン氏の著書『新・観光立国論』に心酔した菅総理が、まんまとハメられた格好だ」
とは、菅総理に近い官邸関係者のボヤキである。
第4の共犯者で、楽天グループを率いる三木谷氏は、菅政権が目玉政策に掲げる「携帯電話料金の値下げ」を入れ知恵した人物だ。
「そもそも菅総理は官房長官時代から携帯電話料金の値下げに意欲を見せていましたが、総理就任後に朝食をともにした三木谷氏が、好機到来とみて吹き込んだと聞いています。菅総理も料金値下げは国民に歓迎されると考え、『いい話だ。やろう』ということになったようです。当然、値下げは本格的な市場参入を狙う三木谷氏にとっても、歓迎すべき話。その意味でも、菅総理は安倍前総理の『お友達政治』を継承したと言えます」(全国紙政治部記者)
ただ、今回の値下げの一件は、他の3人の共犯者のケースとはいささか事情を異にしている。エコノミストが菅総理の仕掛けるワナを読み解く。
「これまで携帯電話料金が下がらなかったのは、ドコモとauとソフトバンクによって、市場が寡占状態になっているからです。この例を見るまでもなく、強い者が弱い者を飲み込む形で独占や寡占が成立すると、勝ち残った強者らは市場を自由に支配して値段をつり上げにかかります。そこで消費者はダマされたと気づくわけですが、日本の経済や社会をこのような構造に変えようとしているのが菅総理。にもかかわらず、携帯電話料金の値下げに踏み切った。理由として考えられるのは、原理原則よりもお友達を大事にしたかったから、そして支持率を上げるためのエサにしたかったから、でしょう」
馬のツラにニンジンの懐柔策で国民の目を欺き、返す刀で大多数の国民を地獄の底に突き落とす。菅総理とその取り巻き連中の動静には今後も要警戒だ。
(※)菅政権に群がる「政策商人」の素顔(了)