所属事務所がIPOで860億円を調達!屋台骨のBTSに囁かれる「兵役問題」

 アメリカの権威あるビルボードのトップチャートに年間で3つのアルバムが1位に輝いてますます絶好調のBTS(防弾少年団)。その所属事務所のビッグ・ヒット・エンターテインメントは10月15日にコスダック(KOSDAQ)市場に新規株式上場(IPO)する予定だが、その予定価格は860億円にものぼる見込みで、その大型上場ぶりに話題が集まっている。

「なにしろそれにより43%の株式を保有する、BTS育ての親のパン・ヒショク氏(ビッグ・ヒットCEO)は一気にビリオネアの仲間入りを果たしますし、9月3日にはBTSの7人のメンバーそれぞれに計約48万弱の株を贈与していますから、彼ら自身も8億3400万円の資産を手にすることになります」(経済ジャーナリスト)

 まさにBTS様様なのだが、ビッグ・ヒットの上場にはだからこその不安も。

「1つは、BTSへの依存度の高さです。ビッグ・ヒットはこの5月にNU’EST(ニューイースト)やSEVENTEEN(セブンティーン)の人気グループが所属する、韓国を代表する芸能事務所の1つであるPLEDISを買収して韓国芸能界で存在感を増してはいますが、ビッグ・ヒットはBTS以外でめぼしいのはTOMORROW X TOGETHER(トゥモローバイトゥギャザー)くらいで、売上高では90%をBTSに依存していると言われているほどです」(週刊誌記者)

 となれば、BTSに何かあればビッグ・ヒット本体の屋台骨は一気に揺らぎかねない。そして事実、その「何か」は以前から囁かれ続けている。

「メンバーの兵役の問題です。徴兵制のある韓国では軍隊に入らなければなりませんが、メンバー最年長のJINは92年生まれなので今年の12月に28歳になります。現行では28歳を超えると兵役の延期が解けてしまうので、メンバー不在の空白期間が生まれてしまうのです。さらには93年生まれのSUGAも来年3月には28歳。兵役期限が迫っていますし、92〜97年生まれのメンバーで構成されたBTSでは、ほぼ毎年この問題に晒されることになります」(前出・週刊誌記者)

 ビッグ・ヒットでは「21年末まで入営延長が可能」との見込みを示すが、それでも時限爆弾が取り払われるわけではない。

 今やK−POPは韓国を代表するコンテンツ産業の1つ。国内ではBTSの入隊延期も可能になる兵役法の改正論議も出ているが、果たしてどれだけ時計の針を遅らせることができるのだろうか。

(猫間滋)

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