「ドラクエウォーク」配信から1年、無課金でも100万円使った会社員の告白

 昨年9月の配信開始から丸1年を迎えたアプリゲーム「ドラクエウォーク」。GPSと連動させ、実在のマップ上で自らの足で歩いて冒険をするゲームシステムはシリーズ初とあってゲーム業界で大きな話題に。実際、昨年末の時点で1000万ダウンロードを超え、位置ゲーのジャンルでは、「ポケモンGO」と並ぶ人気アプリゲームとして知られている。

 基本的にドラクエウォークは、ゲーム内のクエストを消化しながら自ら操るパーティのキャラクターのレベルを上げる。職業の変更など歴代シリーズでおなじみの機能は今作にも反映されているが、過去の作品になかった機能も数多く盛り込まれている。なかでも特定の場所に行かなければ入手できない「おみやげ」と呼ばれるアイテムは本作独自のシステムだ。

 これは各都道府県に4ヶ所ずつ存在するが、ゲームの進行には関係ない。そのため、収集欲を満たすための、いわば自己満足のためのアイテムなのだが、山奥や離島などの僻地に行かなければ入手不可能なものが多く、全188個のアイテムを集めるのは至難の業とされている。

 今回、このおみやげを集めているという会社員の青木直之さん(仮名・41歳)に話を聞くことができた。彼は現時点で109個のおみやげを入手。しかし、それにかかった費用は100万円を軽く超すという。

「北は稚内の宗谷岬、南は宮古島の伊良部大橋に行かなければおみやげアイテムは手に入りません。ほかにも佐渡や隠岐、小豆島に五島列島などフェリーで行かなければならない場所もあれば、愛媛県の佐多岬のように公共交通機関が出ていない場所もある。私のように大人ならレンタカーで行けますが、未成年の子供たちには金銭的な意味でも全部集めるのは、まず不可能です。ただ、この罰ゲームのような難易度が逆になんとしてでも集めてやろうって気を起こさせてくれるんですけどね(笑)」

 このゲーム自体は本来無課金でも楽しめるが、本気でおみやげを集めようと思ったらお金がいくらあっても足りない。もしお金と時間に余裕があれば、コンプリートを目指してみてはいかが。

マネー