「菅総裁」関連グッズに転売ヤー殺到!「総理の名刺」のヤバい使い方とは?

 安倍晋三首相の持病悪化による電撃辞任発表からはや2週間。次期首相の座を巡って、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の3人が自民党総裁選で激しい火花を散らし、9月14日に行われた投開票では菅氏に軍配があがった。

 熾烈を極めた総裁選の裏では、あるグッズが高額で転売されていた。それも、総裁選立候補者たちの著書ばかりか、ホンモノと見られる名刺までもがフリマアプリに出品されていたというのだ。ITジャーナリストが語る。

「9月12日時点のメルカリでは、石破さんの名刺が1万1500円、岸田さんの名刺が6500円から1万2000円、菅さんの名刺が1万3500円から2万円弱で販売されていました。特に次期首相と名高かった菅さんの関連グッズの価格が高く、著書(「官僚を動かせ 政治家の覚悟」/2012年、文藝春秋企画出版部)にいたっては10万円以上の高値がつきました。他にも、秋田市の老舗和菓子店が開発した「菅どら」(秋田生まれの菅氏の似顔絵を焼き印したどら焼き)や、菅さんの顔がプリントされたTシャツなども転売されています」

 前出のITジャーナリストは、こうした転売品の中でも名刺は悪用されるリスクが高いと警鐘を鳴らす。

「政治家の名刺は中小企業の社長がステイタスとして購入することがあるそうです。銀座のクラブなどで、お気に入りのホステスの前で名刺を取り出し、『菅くんとは総理になる前はよく会ったんだよね…』とさりげなく見せびらかすためではないでしょうか。また詐欺師が相手を信用させるためのツールとして購入するケースもあります。『自分はこんなに著名な人とも付き合いがある』『オレのバックには政治家がついている』と名刺を見せびらかすのは詐欺師の常套手口。あるいは、そもそも転売されている名刺が偽物である可能性もあります。名刺に名前と事務所の連絡先などをそれっぽく書くだけで、2万円近くでさばけてしまうわけですからね」

 肩書きが総理大臣になればさらに高騰する可能性も。日本人の“名刺信仰“はまだまだ続きそうだ。

(橋爪けいすけ)

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