梨のロゴで商標権侵害!? Appleに訴えられた零細企業が署名活動で反撃へ

 レシピ検索や買い物メモが利用できる料理アプリの「Prepare」。同アプリなどで使用されているロゴは“梨”なのだが、これがApple社から商標権の侵害で訴えられていることが明らかになり、ネット上では《Appleは傲慢だ》との声もあがっている。

「同アプリでは”準備する”という意味のPrepareが”梨”のPearと語感が似ていることから、グリーンのひょうたん型をした洋梨をイメージしたロゴを使用しています。アップル社のロゴとは似ても似つかないものですが、Prepareを運営するsuperhealthykids社のインスタグラムの投稿によれば『Appleは梨のロゴがリンゴのロゴに酷似しており、ブランドイメージを毀損するとして法的措置に踏み切る』と通告してきたといいます」(ITジャーナリスト)

 また、同社は署名サイト「Change.org」にてキャンペーンを立ち上げて、「Appleがロゴに対する訴訟を取り下げ、巨大テック企業がコロナ禍で苦しんでいる中小企業に圧力をかけることをやめさせ、権力の乱用を止める」と、署名を呼びかけている。なお、この署名活動には1週間で5万人が賛同している。

「Appleはドイツのカフェやポーランドの食料品販売サイトなどにも商標権の侵害で提訴した過去があり、日本のエイベックス社に対してもピコ太郎の『ペンパイナッポーアッポーペン』が『Apple Pencil』の商標を侵害しているとして特許庁へ異議申立をおこなっています。こちらの申立は退けられていますが、中小企業がAppleから訴えられれば、資金面などでとても太刀打ちできない場合がほとんどで、Prepareも従業員5人という小さなチームということですが、Appleとの訴訟費用を捻出するため、従業員を1名解雇することにしたそうです」(前出・ITジャーナリスト)

 零細IT企業の訴えは多くの署名を集め、ネット上でも多くの批判が寄せられているが、果たしてAppleはこのまま訴訟を続けるのだろうか?

(小林洋三)

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