ついに東京で激突!「やっぱり」VS「いきなり」ステーキ戦争の行方

 新型コロナウイルスは国内の飲食業界に大打撃をもたらした。飲食店への営業自粛要請の解除とともに、今後の巻き返しに注目が集まるなか、ステーキ外食産業に大きな動きが起こりつつあるという。経営規模の縮小に迫られる企業があれば、また逆にこの機をチャンスと捉えて拡大を目指す企業、新たに参入する企業もあり、まさに群雄割拠の様相を呈しているという。飲食・外食業界雑誌の編集者に話を聞いた。

「かねてから窮状が懸念されているのが『いきなり!ステーキ』の株式会社ペッパーフードサービスです。昨年末にはすでに売上げが前年度比で半分近くまで下がり、経営難が各メディアで伝えられていたところにコロナが追いうちをかける形となりました。2018年度の“出店倍増”の急拡大戦略が完全に裏目に出ました。上場後、2017年代には8000円台の値を付けた株価も今年に入り1000円を切り、コロナ騒動で300円台、その後も500円前後を推移しています。自粛要請のなかでテイクアウトメニュー関連のサービス充実に尽力するも、客足はかつてのように戻らず、休業中の店舗の中にはそのまま閉店となる店もあると言われています」

 とはいえ、「いきなり!ステーキ」は、日本でステーキを気軽に食べられる文化を広めた業界の盟主ともいえる存在。なんとか、かつての勢いを取り戻してほしいところだが、ここにきて、強力なライバルが浮上してきたという。

「株式会社ディーズプランニングという沖縄の企業が展開する『やっぱりステーキ』です。2015年に沖縄に1号店をオープンさせるや、2017年に本土への進出を果たし、直営の他フランチャイズ展開で急成長を続け、現在、沖縄と本土を合わせ約50店舗となっています。コロナ禍で飲食業界全体が縮小を迫られるなか、5月には静岡、三重、福岡に新店舗を開店、さらに6月17日には、東京進出1号店となる『吉祥寺店』をオープンする予定で、まさに破竹の勢い。売りは200グラムのステーキが1000円で、食べ放題のサラダバーがつくなど、利用者のニーズに応えたコスパの良さです。じつは『やっぱり』が吉祥寺にオープンさせる予定の店舗から徒歩3分ほどの場所に『いきなり!ステーキ』の店舗があることから、業界ではこの“直接対決”の行方に注目が集まっています」

 さらに「やっぱり」グループのおひざ元、沖縄ではさらにもうひとつの動きがあるという。

「イオングループのイオン琉球が、6月19日オープンのフードマーケット『イオンスタイル豊崎』で、イオン琉球発の直営のステーキショップ『ガッツステーキ』を開店すると発表しています。ステーキ200グラムが1000円という価格設定は、多くのイオンモールに出店している『やっぱりステーキ』を意識してのものでしょう。この店舗を足がかりに、イオングループがステーキ店戦争に乗り出してくる可能性も少なくありません」

 ますます競争が過熱しそうな外食ステーキ業界。美味しいステーキがよりリーズナブルに食べられるなら、利用する側としても大歓迎の展開かもしれない。

(オフィスキング)

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