メジャー筒香「一時帰国」の選択が仇に!? 開幕戦出場を阻む米の「隔離政策」

 5月1日(現地時間)、タンパベイレイズのゼネラルマネージャー、エリック・ニアンダー氏がオンライン会見に臨み、3州に限定した変則日程のペナントレース開催案などについてコメントした。同GMは安全、健康を第一に上げつつも、「タイムテーブルを予想するのは難しい」と、一部にある6月キャンプ再開、7月開幕案を否定した。

 球団幹部が慎重な発言に徹する理由は安全、安心を徹底したいからだが、意味深な発言もしていた。

「その時、政府がどういう政策を執っているか。その手続きに従っていくしか……」

 これは、練習施設の閉鎖と同時に一時帰国した筒香嘉智外野手について語ったもの。筒香のようにいったん米国を離れた選手は再入国すると、新たな感染を防ぐため隔離期間を設けることになりそうなのだ。隔離は、あくまでも「自主的に」と通達されているが、何もしないというわけにはいかない。メジャーリーグのペナントレース開催に関しては米国内の関心も高く、「メジャーリーガーだから」という理由で日本人選手を即、チームに合流させるような特別扱いはできないというのだ。

 筒香が隔離されるとなれば、ヤンキースの田中将大、ブルージェイズの山口俊も同様だろう。カブスのダルビッシュ有、エンゼルスの大谷翔平、ツインズに移籍した前田健太などは米国内での調整を選択した。彼らは十分な練習はできていないが、隔離される心配はない。

「隔離といっても、ホテルの一室に缶詰にされるようなことはないと思いますが、チームと離れたところで個人練習となるでしょう。チーム合流が遅れる分、調整も遅れるので、開幕戦には間に合わないと見たほうがいい」(スポーツ紙記者)

 筒香は古巣DeNAの施設で練習を続けている。メジャーデビューの夢を現実に変えるまで「あと一歩」なのだが、まだまだ障害はありそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

スポーツ